日本とアメリカ戦争から平和へ〈下〉 欧州大戦から大東亜戦争へ、アジアの独立とシナ内戦、ソ連崩壊まで の感想

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大抵の書籍は購入に値しないことは事実ですが、本書３分冊は必携かと思いますよ。
まず、第一に良書に限っては、「痛いなぁ・・・５０００円もあれば、すし屋で軽く一杯飲めるし、蕎麦屋でも普段は敬遠している特上天丼で豪華ランチを堪能できるもんね。」という気持ちを抑えて、自分のオツムの財産になる利益を勘案して購入するべきだと思いますよ、私はね。

次に、良書の筆者と、そういう良書を世に出した出版社に対して「見える形で」感謝するのが、日本という国が生き残る道だと私は信じているんですよ。
綺麗事ばかり言う「自称リベラル」ばかりが注目され、あいつらばかりにお金（そして付随して権力）がシフトしているのが実態ですよ。
つまり、メインストリームメディアの寡占の中、一般に言うところの保守系って、本当に金がなくてピンチなんですよね。
メインストリームメディアで、本書のような論調を展開できるのは、まぁ、産経の右派だけでしょうかね。

さて、レビューの本題に移りますが、相変わらず協調したいことは、「吉川弘文館　年表」を座右に据えましょうということですが、この３冊目では、東南アジアの説明の部分で、スッキリできない部分が出てきました。
そこで、そのモヤモヤ感を解消したのが、「浜島書店ニューステージ」です。
そう、高校生が高校の授業で使用している世界史の資料集です。
東南アジアの国の流れを、一覧表（地図・解説付き）にしているページがあるんです。
「浜島書店ニューステージ？何それ？高校生の資料？バカにすんな！高校生のガキの勉強なんて、あんたバカ？」と普通の人は思うでしょうね。
まぁ、オジサンって、１度自分の価値観が出来上がったら、「絶対に軌道修正しない」という鉄壁方程式があるから、これ以上を勧めません。
でも、東南アジアって、１９４５年以降に関しては「押さえるべき歴史の盲点」の１つですよ。
大学の偉い先生の書いた専門書を何冊読んでも、「うーん・・・なんか、全体像が良くわからんのよね。個々の事象は、よーく分かるだけどねぇ、ベトナム戦争とかさ・・・」という「日本史オヤジの日露戦争病」と同じ展開になるだけですよ。