ペンタゴンの頭脳 世界を動かす軍事科学機関DARPA の感想

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タイトルペンタゴンの頭脳 世界を動かす軍事科学機関DARPA
発売日2017-06-02
製作者アニー・ジェイコブセン
販売元太田出版
JANコード登録されていません
カテゴリ文学・評論 » 評論・文学研究 » 外国文学研究 » 英米文学

購入者の感想

インターネット、GPS、ステルス戦闘機、ドローンなど、今日有用で幅広く活用されている技術を開発したのが、国防高等研究計画局(DARPA)という一つの機関であることに驚かされると共に、改めて人類の技術の進歩は軍事面を先頭にして切り拓かれて来たものであることを実感せざるを得ない。
本書はそのDARPAの前身であるARPAが創設された1958年から今日に至るまでの活動を様々な切り口、特に技術の需要が高まる「戦争」を軸に時系列的に記述している稀有な作品と云えるであろう。

本書はARPA/DARPAの歴史に基づき綴られていることから、前半は第二次世界大戦後の冷戦期の軍事技術開発競争や、様々な軍事技術の出発点となったベトナム戦争周辺を描かれており、全篇が550ページ強の大作であることから、DARPAの技術、特に最近の状況に関心の高い読者は後半から読み始めても良いのではないかと思われる(但し、現在のDARPA技術の端緒がベトナム戦争から来ているものも多く、1960年代のことを知ることも意義はある)。

今日幅広く活用されている技術を開発したDARPAという名声の一方で、戦争や軍備と密接な関係を持つ組織の運営は微妙なバランス感覚が求められ、ともすれば批判の対象となる事態も発生しており、その功罪も鮮明に描き出されている点も興味深い。
最強科学頭脳集団は今後、どのような技術を開発し、それは人類にどのような利便性や災禍をもたらすのか、無関心ではいられないということに気づかされる一冊である。

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