日本の戦略外交 (ちくま新書 1236) の感想
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参照データ
タイトル | 日本の戦略外交 (ちくま新書 1236) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 鈴木 美勝 |
販売元 | 筑摩書房 |
JANコード | 9784480069443 |
カテゴリ | ジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門 |
購入者の感想
専門誌「外交」の編集長を務めた鈴木氏が、敗戦国として出発した日本の外交を振り返り、その経過と展開を見据えた読み応え有る一冊。
冷戦の終焉と共に国際舞台の風景も一変。米国の一極支配にも陰りが出てきており、刻一刻変わる世界情勢は予断を許さない。
本書は、戦後の吉田首相の外交から始まって、岸首相から現在の安倍首相に至るその時代時代の日本の外交を検証し、日本の行く末を見通している。読んでいると「地球儀を俯瞰する」安倍外交が、外交とは本来「知的格闘技」であることを思い出させる。戦後、国防を米国に委ねざるをえないまま軍備を持たないまま、日本が外交を重ねつつ経済大国となったプロセスが分かる。
そして、中国のかつてない軍備拡大を考慮し安倍首相が行ったインド、オーストラリア、米国議会での演説には海洋進出を目論む中国への地政学的な取り組みが感じられる。
2013年1月以来、月1回の割合で外遊し首脳外交を繰り広げている安倍首相の対外政策の特徴と、これまでに明らかになった成果が本書のテーマといえるだろう。また、反日を隠さない韓国、核ミサイル開発に血道を上げる北朝鮮、かつて日ソ中立条約を反故にして北方領土を奪い、非道の限りを尽くしたロシアと、どのように対峙してゆくべきか、どうぞご一読なさってください。
冷戦の終焉と共に国際舞台の風景も一変。米国の一極支配にも陰りが出てきており、刻一刻変わる世界情勢は予断を許さない。
本書は、戦後の吉田首相の外交から始まって、岸首相から現在の安倍首相に至るその時代時代の日本の外交を検証し、日本の行く末を見通している。読んでいると「地球儀を俯瞰する」安倍外交が、外交とは本来「知的格闘技」であることを思い出させる。戦後、国防を米国に委ねざるをえないまま軍備を持たないまま、日本が外交を重ねつつ経済大国となったプロセスが分かる。
そして、中国のかつてない軍備拡大を考慮し安倍首相が行ったインド、オーストラリア、米国議会での演説には海洋進出を目論む中国への地政学的な取り組みが感じられる。
2013年1月以来、月1回の割合で外遊し首脳外交を繰り広げている安倍首相の対外政策の特徴と、これまでに明らかになった成果が本書のテーマといえるだろう。また、反日を隠さない韓国、核ミサイル開発に血道を上げる北朝鮮、かつて日ソ中立条約を反故にして北方領土を奪い、非道の限りを尽くしたロシアと、どのように対峙してゆくべきか、どうぞご一読なさってください。