海街diary(うみまちダイアリー)6 四月になれば彼女は (フラワーコミックス) の感想

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参照データ

タイトル海街diary(うみまちダイアリー)6 四月になれば彼女は (フラワーコミックス)
発売日2014-07-10
製作者吉田 秋生
販売元小学館
JANコード9784091670588
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック

購入者の感想

1年7ヶ月ぶり、待望の6巻目です。サブタイトルは「四月になれば彼女は」。年配の方ならピンと来ると思いますが、これ往年の名デュオ、サイモンとガーファンクルの名曲のタイトルですよね。表紙を眺めたとたんに「♪April come she will…」のメロディが頭の中に流れてどんなお話なのだろうと、ページを繰る前から期待感十分、心憎いばかりの演出です。

お話の中身にはネタバレになるといけないので深くは立ち入りません。作品のクオリティは十分維持されています、というか本巻は今まで以上にセリフのひとつひとつに深みが感じられ、時には涙腺も刺激されて、まだまだクオリティは上がっているのではないかと思いました。そして穏やかにゆるやかに時は流れながら四姉妹にもそれぞれ少しずつ変化が訪れます。そしてお話は次巻以降に持ち越されていきます。

「海街diary」は作品を構成する一話一話がそれぞれ完結している短編でありながら、前の話を受けてさらに新しい一話が展開していき全体でもひとつの大きな物語を構成するという多重構成。まるで一本一本の糸を紡ぎながら、紡がれた糸を束ねてさらにしっかりとした太い糸を紡いでいくようです。ひとたびこの作品を手にすれば読み手はその作品世界に取り込まれ至福の時に包み込まれてしまいます。

作中でモードや画調を微妙に変えてストーリーにメリハリをつける技も絶妙です。ユーモアのスパイスも効かせながらも、特にシリアスモードに切り替えるタイミングのよさ、シリアスモードのセリフにはドキリとしたりハッとさせられたりする点は本作ならでは。しかもシリアスシーンでバックに使われるスクリーントーンの使い方がとても美しくストーリーを盛り上げる効果十分です。

コマとセリフの割り振りに完璧と思えるほど過不足がなくここぞというシーンは大写しにしてインパクト与える描き方も作者ならでは、おそらく作者はネーム作成の段階に相当な手間をかけて、ストーリーを磨いて磨いて磨き込んでいるのでしょう。だから一話一話の発表に時間がかかるのでしょう。それは上質なお酒が時間と手間をかけて仕込まれ熟成していくのと通じるように思います。

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