琉球王国 -東アジアのコーナーストーン (講談社選書メチエ) の感想

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参照データ

タイトル琉球王国 -東アジアのコーナーストーン (講談社選書メチエ)
発売日販売日未定
製作者赤嶺 守
販売元講談社
JANコード9784062582971
カテゴリ歴史・地理 » 日本史 » 一般 » 日本史一般

購入者の感想

この分野の初心者ですが、琉球史を理解すべき観点が網羅されているように思いました。
例えばそれは次の章立てからも分かると思います。

 序章  琉球王国とは何か
 第一章 グスクの時代
 第二章 明の成立と琉球王国の勃興
 第三章 東アジア貿易圏の中の琉球
 第四章 幕藩体制下の琉球王国
 第五章 王国の改革と中国化
 第六章 琉球王国の進貢貿易
 第七章 冊封体制と琉球王国
 終章  王国の消滅

全体を通じて、おそらく専門家の間では共通理解となっている事柄でも、
そう理解できる根拠を明示してあります。
これは優れた概説書の1つの条件ではないかと思います。

読後感として強く残ったのは次の2点。
まず、よく「眠るような先史時代」と言われたりもする琉球の文献史以前が、
諸グスク発掘の考古学的成果と、史書の突き合わせによって、
ここまで具体的に分かるものなのかと驚きました。
琉球史学の進展に素直に敬服するところです。

もう一つは、中国の冊封体制下にありつつ薩摩の保護下にもあったことが、
よく「大国に翻弄され」云々と表現されて、それで聞く側も了解した気になるものですが、
これが琉球王国の自ら積極的にとった政策で、それがもたらす意義もあり、限界もあったのだと
いうことが私なりに理解できたと思います。

いずれかの肩を持つことなどを遠く離れた理解に導かれるのは、
琉球だけでなく「歴史」と向き合う際の充実した経験を持たせてもらえたように思います。

沖縄・琉球の歴史に興味があるが、何を読んでいいか分からない、
という人には是非ともお薦めしたい一書です。

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