直観力と哲学なき経営は淘汰される の感想

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会社経営者として、なるべく経営や危機管理についての書籍を多く読むよう心がけている。
しかしながら、まさに正論、ごもっとも意見の書にはいささか辟易、錯雑していた時、偶然にも当書と出会う機を得た。

ところが、びっくり！

・リストラするな
・マニュアル化するな
・年長者から学ぶな
・会議は何も生産しない
・人の話を聴き、聴くな・・など。

おいおい・・と、関わる業種こそ違うが、これって全部私に当てはまることではないか・・と。

団塊の世代以前の成功体験から学べるものはない・・とバッサリ！

昭和２４年生まれの私も、さすがに「どきっ」ときましたね。（苦笑）

簡潔明瞭。脚色、てらい、自慢など一切無し。極めて自然体。
むしろ読者に語りかけてくるライブ調の文体に引き込まれる。

グローバルな製造業のトップに身を置き、同時多発テロ、リーマンショック、震災等を真っ向から受けながらもコアに潜む直観力で乗り切った著者の言葉がここに存在する。
一気に読んだ感想であるが、例え業界が違っても、世代を問わず、今この時代だからこそ真から共鳴できる経営哲学の書と言える。

余計なことではあるが、カバーデザインのセンス良さも気に入っている。
最近こういう良書が少なくなった。