管楽器がうまくなるメンタルガイドブック６つのステップと３つのエネルギー〜なぜ長所に注目するとぐんぐん伸びるのか〜 の感想

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私が日頃からお世話になっているアレキサンダーテクニック教師、バジル先生の本、第二弾。個人的にはこちらの本のが面白かった。一貫して、教育に対してポジティブに考えるべきであり、厳しくしつけられるというのは一時的にいいかもしれないが、長続きしないという視点が本の中に書かれているが、私自身、とっても納得がいく考えなので、共感することが多かった。

ここではこの本で、印象に残った箇所を２つ紹介する。

１）「自信」と「思考」について
著者は、不調時や行き詰まりに苦しんでいるとき、それはあなたの「能力」の問題ではなく、問題はそのときあなたが使っている／持っている「思考」が原因。という。
そのために解決策としては、自分自身を信頼して、自分自身の「思考」を疑う。ことが大事であるが、著者のこの考え方については、二つに分けて考える。
・前者は、能力を疑うか？
・後者は、思考を疑うのか？
能力を疑うということは、「自己不信」につながり、後者は「自分への信頼」がベースになる。
なぜ、このような考え方をするといいかというと、自分への信頼があるからこそ、自分の思考や捉え方を変えてみる勇気や柔軟性をもつことへつながるし、自分の不器用さや失敗を許容できることになるわけだ。

２）自己否定や自己嫌悪は習慣について
自己嫌悪に基づく自己改善努力は、パワフルな方法だが、我慢し我慢して達成するというやり方でもある。結局は、達成感はあるのだが、心と身体の消耗とともに開放感が大きくなるため、「またやろう」というマインドになかなかなれないとのこと。

現代の体罰問題についても考えさせられる。もちろん、楽器を演奏する人に勧めたいが、メンタルについて知りたい人にも一石を投じると思うので、手に取ってみるのもいいかもしれない。