スクリプトドクターの脚本教室・初級篇 の感想
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参照データ
タイトル | スクリプトドクターの脚本教室・初級篇 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 三宅 隆太 |
販売元 | 新書館 |
JANコード | 9784403120244 |
カテゴリ | ジャンル別 » エンターテイメント » 演劇・舞台 » 演劇 |
購入者の感想
私は、パワーポイントでスライドを作成する機会がよくあります。スライドを作っていくうちに、「スライドの作成は、本来はストーリーが重要だな。」と思い、「ストーリーの展開手法」を体系的に勉強したいと考え本書を読みました。ですから脚本家を目指している、スクリプトドクター(※脚本のお医者さんのことです。)を目指しているわけではありません。
本書は、大きく2つのパートに分かれています。
1つ目は、第1章から第4章までで「より良い脚本を書くための考え方や方法」が載っています。著者はこれまでのシナリオ学校での講師経験をもとに、「良い脚本家として必要な資質は何か。」を丁寧に説明しています。また心理カウンセラーの資格を持っていることから、心理的にアプローチする脚本の書き方も指南しています。その内容が、私にとってはとても面白かったです。以下は引用として例を挙げます。
”自分の「ものさし」で世界や他者を測っている、という「事実」を認めてください。”
”よく「性格は生まれつきのものだから、変えられない」というひとがいますが、あれは間違いです。「性格」は生まれつき備わっているのではなく、ひとが成長してゆく過程で培われてゆく単なる「思考パターン」の「集合体」でしかありません。したがって、多少の工夫と努力は必要ですが、「性格を変えること」は充分可能なのです。”
など、こうした心理的アプローチが一般人の私にも当てはめられて、とても面白かったです。
そして2つ目は、第5章と第6章に「スクリプトドクターの仕事術」として、著者の仕事術が紹介されています。こちらはスクリプトドクターを目指す方に参考になる内容でした。冒頭にも書きましたが、私は脚本家にもスクリプトドクターにもなるつもりはございませんので、ここはほとんど飛ばし読みをしました。
前半部分だけで充分に面白かったのですが、当初の目的「ストーリーの展開」については、この本では多くを知ることはできませんでした。参考になるところは多少ありましたが、脚本とプレゼンテーションのストーリーは異なるものであることが分かりました。
でも、読み物として面白かったです。
本書は、大きく2つのパートに分かれています。
1つ目は、第1章から第4章までで「より良い脚本を書くための考え方や方法」が載っています。著者はこれまでのシナリオ学校での講師経験をもとに、「良い脚本家として必要な資質は何か。」を丁寧に説明しています。また心理カウンセラーの資格を持っていることから、心理的にアプローチする脚本の書き方も指南しています。その内容が、私にとってはとても面白かったです。以下は引用として例を挙げます。
”自分の「ものさし」で世界や他者を測っている、という「事実」を認めてください。”
”よく「性格は生まれつきのものだから、変えられない」というひとがいますが、あれは間違いです。「性格」は生まれつき備わっているのではなく、ひとが成長してゆく過程で培われてゆく単なる「思考パターン」の「集合体」でしかありません。したがって、多少の工夫と努力は必要ですが、「性格を変えること」は充分可能なのです。”
など、こうした心理的アプローチが一般人の私にも当てはめられて、とても面白かったです。
そして2つ目は、第5章と第6章に「スクリプトドクターの仕事術」として、著者の仕事術が紹介されています。こちらはスクリプトドクターを目指す方に参考になる内容でした。冒頭にも書きましたが、私は脚本家にもスクリプトドクターにもなるつもりはございませんので、ここはほとんど飛ばし読みをしました。
前半部分だけで充分に面白かったのですが、当初の目的「ストーリーの展開」については、この本では多くを知ることはできませんでした。参考になるところは多少ありましたが、脚本とプレゼンテーションのストーリーは異なるものであることが分かりました。
でも、読み物として面白かったです。
ユニークな語り口でとても読みやすく、単なる技術指南書と見ても十分な価値があるが、この本の本質的な価値は
映画において、あるいは物語そのものについてを噤むとはどういうことか?というのを考えさせられる1冊である。
さらに言えばそれらのメソッドは全てのものづくりに通じるフィロソフィーを内包すると見て取れる。
映画において、あるいは物語そのものについてを噤むとはどういうことか?というのを考えさせられる1冊である。
さらに言えばそれらのメソッドは全てのものづくりに通じるフィロソフィーを内包すると見て取れる。
私はそんなに売れていない漫画家です。
ラジオが好きでラジオで三宅さんのことを知りこの本を買いました。
映画はあまり見ません。三宅さんの作品も見たことがありません。
なので、この本に対する評価を純粋にできると思ってます。
話を作る仕事に携わっているなら読んだ方が絶対に役に立つ。
というより心が支えられます。
私は話の構成を考えるのは好きですが、
その中に詰める感情を表現するのが下手なことを悩んでました。
担当編集に相談しようにも、たくさん抱えている作家のウチの一人。
相談できないでいました。
何故自分は感情が上手く描けないのだろう
何故自分は…何故自分は…と、この本で言うところの「自己凝視」に
陥っていました。
そもそも自分自身の感情はどうなっているんだろう?
今まで頭で考えるばかりで感情を顧みることがありませんでした。
この本の第2章「性格の仕組みとクライマックスの関係」が語られていました。
どのようにして「自分の殻」が作られてしまうのか。
それを自分に当てはめて行くと、自分がいかに自分を抑圧していたのかが自覚できました。
この章には三宅さんが映画学校の生徒と接した際、自分の殻に気づかないでいた生徒が
自分の殻を破るに至る出来事が書かれています。
その瞬間は読んでいても本当に胸が熱くなりました。
そして自分に当てはめて考えているうちに、
その生徒同様に自分にも急に本当の自分に気がついてしまう瞬間が訪れました。
今まで自分が自分だと思っていたものがガラガラと崩れてきてしまい、
「何だこの本、怖い…」と思って一旦閉じました。
しかし、一度本当の自分が理解できると徒に自分のことを気にせずに済むようになりました。
自分に対する客観性が生まれるのです。
ラジオで三宅さんの話を聞いていたので、多少内面についてのことが書かれているとは思っていましたが
ラジオが好きでラジオで三宅さんのことを知りこの本を買いました。
映画はあまり見ません。三宅さんの作品も見たことがありません。
なので、この本に対する評価を純粋にできると思ってます。
話を作る仕事に携わっているなら読んだ方が絶対に役に立つ。
というより心が支えられます。
私は話の構成を考えるのは好きですが、
その中に詰める感情を表現するのが下手なことを悩んでました。
担当編集に相談しようにも、たくさん抱えている作家のウチの一人。
相談できないでいました。
何故自分は感情が上手く描けないのだろう
何故自分は…何故自分は…と、この本で言うところの「自己凝視」に
陥っていました。
そもそも自分自身の感情はどうなっているんだろう?
今まで頭で考えるばかりで感情を顧みることがありませんでした。
この本の第2章「性格の仕組みとクライマックスの関係」が語られていました。
どのようにして「自分の殻」が作られてしまうのか。
それを自分に当てはめて行くと、自分がいかに自分を抑圧していたのかが自覚できました。
この章には三宅さんが映画学校の生徒と接した際、自分の殻に気づかないでいた生徒が
自分の殻を破るに至る出来事が書かれています。
その瞬間は読んでいても本当に胸が熱くなりました。
そして自分に当てはめて考えているうちに、
その生徒同様に自分にも急に本当の自分に気がついてしまう瞬間が訪れました。
今まで自分が自分だと思っていたものがガラガラと崩れてきてしまい、
「何だこの本、怖い…」と思って一旦閉じました。
しかし、一度本当の自分が理解できると徒に自分のことを気にせずに済むようになりました。
自分に対する客観性が生まれるのです。
ラジオで三宅さんの話を聞いていたので、多少内面についてのことが書かれているとは思っていましたが