張り込み姫―君たちに明日はない〈3〉 (新潮文庫) の感想

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参照データ

タイトル張り込み姫―君たちに明日はない〈3〉 (新潮文庫)
発売日2012-03-28
製作者垣根 涼介
販売元新潮社
JANコード9784101329758
カテゴリ文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » か行の著者

購入者の感想

ある日,テレビをつけたら,かっこよすぎる坂口憲二主演のドラマ「君たちに明日はない」をやっていました。
それがきっかけで原作を手に取り,こうして3作目まで立て続けに読み倒したのでした。
2作目にも増して,リストラ請負人村上真介は脇役に控えるようになり,
中心は,リストラ勧告をされた人々それぞれの人生。
それはよいとして,2話目の人は作家へ転身,3話目の人は自動車整備士で得意客に「カキさん」なる作家登場・・・
話が作者本人の生活範囲に狭まってきたので,ひょっとしてこのシリーズもそろそろ終わりに近付いているのかな,
と思いきや,最後は,ちょっと趣向が変わって「張り込み姫」。
これは,個人的にとても好きでした。
題名のセンスもよいですし。
2作目でも感じましたが,このシリーズは,「張り込み姫」のように女性を主人公にすると,
意外にきめ細かくリアルな心理描写が発揮され,ちょっとクサい涙のシーンもしっくりじんわりと読むことができると思いました。
ただ,色々なリストラのバリエーションをつけているためか,だんだん,リストラに「追い込む必要」のないリストラ面接
というのもチラホラ出てきて,それなら社内で済ませばいいのに,
なんでお金を払ってリストラ業務を外注してるんだろう・・・という素朴な疑問も時折わきますが,
まあ,状況設定のための道具ということで,よしとするのかなぁ。う〜ん。
ということで,総合で★4つですね。

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