世界史の中の日本国憲法 立憲主義の史的展開を踏まえて の感想

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参照データ

タイトル世界史の中の日本国憲法 立憲主義の史的展開を踏まえて
発売日2015-07-30
製作者佐藤 幸治
販売元左右社
JANコード9784865281279
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 法律 » 憲法

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購入者の感想

法学部に入学し、大学での憲法学講義よりも少しでも深く憲法学のことを学びたい、と考える学生は、先進的な研究に取り組んている他大学の先生の著作に触れたいと願うことになる。
わたしが法学部生だった1980年代後期、このような学生の最初の目標は佐藤幸治先生の著作、とりわけ「現代法律学講座 憲法」(青林書林刊行)を通読し、その見識をわが物とすることであった(当時、故芦部信喜先生は、まだ本格的教科書を著述していなかったです)。
わたしは総じて無学無教養なので、一進一退のつらい読書だったが、反芻するうちに見えてくるものが出てきた瞬間、ささやかな達成感を味わったものである。
わたしの勉強は結局モノにならず、現在は民間企業で一介の事務系労働者に身をやつすに至ったのであるが、社会人になってからも「佐藤憲法」への追求は止むところが無く、かつて読んだテキストは未だ捨てられず、新刊が出れば時間の許す限り購入して目を通すようにしている。

さて、本書についてである。
本書は、放送大学叢書を刊行している左右社から、2015年夏に出版された本で、佐藤幸治先生の講演を本に起こしたものである。
テーマは、ひとことで言えば憲法史である。
あるいは歴史の中の立憲主義、とでも言おうか。
佐藤幸治先生の著書のなかでは一番軽装ではあるが、講演の聴き手が法学部生(東大)であることもあり、通読に際しては最低限の憲法学的知識が要求されていると思われる(条文暗記、とかではありません)。
講演録なので、先生ご自身が特に言及したい箇所は丁寧に述べられているが、話の前段部分はサラリと話が進んでいくことも多く、捉えようによっては何がテーマなのか、核心部分を読むまでは理解が難しい。
佐藤幸治先生は、新聞報道などで「憲法学会の重鎮」と紹介されることもあり、憲法について知りたいと思う一般学生や市民の中には、親しみやすいかもしれないという期待から、本書を手に取ることもあるだろうが、先に述べた通り、この本は意外に敷居が高いのである。
立憲主義に関する佐藤幸治先生の考えを知りたいのであれば、本書よりもむしろ、同じ左右社が刊行している「立憲主義について

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