わが友マキアヴェッリ―フィレンツェ存亡〈1〉 (新潮文庫) の感想

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タイトルわが友マキアヴェッリ―フィレンツェ存亡〈1〉 (新潮文庫)
発売日販売日未定
製作者塩野 七生
販売元新潮社
JANコード9784101181387
カテゴリ »  » ジャンル別 » ノンフィクション

購入者の感想

『ローマ人の物語』など他の著作でもたびたび言及されているマキアヴェッリは、塩野七生さんにとってまさに「わが友」のような存在なのでしょう。
そのマキアヴェッリを通してフィレンツェの興亡が語られています。重なり合う時代を別の視点から描いた『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』と『海の都の物語』を合わせて読めば、より立体的に理解できるでしょう。
第1巻はまだマキアヴェッリは本格的に登場せず、メディチ家興亡の話が中心ですがこれがなかなか面白かった。ロレンツォ・イル・マニーフィコは華のある人物で、塩野さんの好みなのでしょうね。

1巻が終わったところで解説が入るのはめずらしいですが、これがひどい。
文庫本の解説で最高なのは作者による文章で、次によいのは作者に近い人がささげた好意的な一文でしょう。
ところがこの佐藤優氏の解説は、マキアヴェッリをネタに自分の自慢話みたいなことばかり書いている。こういうことは自分の著作でやってくれー!と叫びたくなりました。しかも、見ると2巻と3巻にもそれぞれの解説がついているではないか。
せっかくの作品を汚された感じですが、どういう経緯でこの人が解説を書くことになったのでしょうか。塩野さんの意向なのだとしたらがっかりですね。

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