近代哲学再考―「ほんとう」とは何か-自由論- の感想
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参照データ
タイトル | 近代哲学再考―「ほんとう」とは何か-自由論- |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 竹田 青嗣 |
販売元 | 径書房 |
JANコード | 9784770501844 |
カテゴリ | ジャンル別 » 人文・思想 » 哲学・思想 » 形而上学・存在論 |
購入者の感想
本書はいわゆる過去の哲学者の思想を概観する「解説本」ではなく、一連の思想の流れから、近代という時代がどのように生み出されてきたのかを非常にわかりやすい論調で考察していくれっきとした「哲学書」である。
近代の人間が当然のように考える人間の自由や法というものが、あくまでも思想の発展により初めて到達した新しい「発見」であり概念である、ということを、プラトンの国家論から始まってロック、ルソーそしてヘーゲルの歴史哲学を参照しつつ論理展開して行く。
「哲学は何も小難しい概念を悪戯に弄ぶものではなく、より普遍的な説明を求めて進めていく思想方式の一種」であり、それは科学に通じる或いは科学の営みとなんら変わりはないとする筆者の主張は非常に斬新である。また、その言が示すとおり、非常に示唆に飛んだ内容について書かれているにもかかわらず、極めてわかりやすく解説が進められて行くため、ストレスなく読み進めることができる。また、過去の哲学者の思想についても、平易に、そして巷で誤解されている解釈を払拭するように筆が進められて行くため、読んでいて新鮮な発見も多くあった。
近代人が追い求めた自由という思想はどのようにして生み出されたものか、そして今後どのような道を人間は進むのか。本書を読めば、「哲学思想」が机上の言語パズルではない、ということが良くわかるはずである。
近代の人間が当然のように考える人間の自由や法というものが、あくまでも思想の発展により初めて到達した新しい「発見」であり概念である、ということを、プラトンの国家論から始まってロック、ルソーそしてヘーゲルの歴史哲学を参照しつつ論理展開して行く。
「哲学は何も小難しい概念を悪戯に弄ぶものではなく、より普遍的な説明を求めて進めていく思想方式の一種」であり、それは科学に通じる或いは科学の営みとなんら変わりはないとする筆者の主張は非常に斬新である。また、その言が示すとおり、非常に示唆に飛んだ内容について書かれているにもかかわらず、極めてわかりやすく解説が進められて行くため、ストレスなく読み進めることができる。また、過去の哲学者の思想についても、平易に、そして巷で誤解されている解釈を払拭するように筆が進められて行くため、読んでいて新鮮な発見も多くあった。
近代人が追い求めた自由という思想はどのようにして生み出されたものか、そして今後どのような道を人間は進むのか。本書を読めば、「哲学思想」が机上の言語パズルではない、ということが良くわかるはずである。