感情的にならない本 (WIDE SHINSHO203) (ワイド新書) (新講社ワイド新書) の感想

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　心理学者和田秀樹の著作だが、この本では特に「感情的」ということに焦点を絞っている。和田氏は、人が感情的になることを概ねマイナスの影響を及ぼすものと捉えている。従ってこの本では、如何にして感情的になってしまう状態に陥らないようにするかのノウハウが述べられている。感情的になると実生活において、どのような不具合が生じるかについても様々な例をあげて説明がなされている。いつもの簡単、明瞭、面白い文章で皆さんの悩みを楽しく解決してくれそうな本である。

　ここで学んだことを忘れないために、和田氏が感情的にならないためのコツとしてあげてくれた６項目のタイトルを以下に書き記しておきたい。
◎感情的になる人にはある種のパターンがある　◎感情のコンディションを整えよう　◎曖昧さに耐える思考法　◎パニックに陥らないための技術　◎簡単に行動を起こす技術　◎くよくよ考えないための技術
４,５,６番目の項目は動くことによって無益な悩みを断ち切るという趣旨において共通した精神を勧めている。また、感情を考えるうえで根本的に認識しておくべきことは、感情というものは時と共に薄れて消えてゆくものであるということ、嫌な感情、無益な感情は早い目に無視して忘れることが賢明であるということである。

　この本によって救われる人は結構多いと思うが、それはどういう人かといえば、この本に興味を感じ手に取ってみる人、人の意見を聞く耳を持っている人、ちょっと未知なことでも冒険してみる人、マイペースな人、等々が考えられる。くよくよ思い悩む傾向の人は結局こういう本は読まないのではないだろうか？　まあ世の中には様々なタイプの人がいる。人のことはともかく、とりあえず自分だけでも感情に流されず気持ちよく毎日を過ごせたらいいなと僕は思っている。