ロシアン・ジョーク (学研新書) の感想

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参照データ

タイトルロシアン・ジョーク (学研新書)
発売日販売日未定
製作者酒井 陸三
販売元学習研究社
JANコード9784054034648
カテゴリ文学・評論 » エッセー・随筆 » 名言・箴言 » その他の外国文学

購入者の感想

 各国に数あるジョークの中で、個人的に最も好きなロシアのアネクドート。書店で見かけ、立ち読みで大笑いしないようにと、わざわざ家に持ち帰ってから開いたのだが、正直、期待外れだった。
 内容が薄いというわけではない。著者が実際に見聞したロシア生活事情の今昔、1991年のクーデター時に政府の要職にあった人物の証言、国有財産の払い下げで暴利を貪るオリガルヒの生態、現在のプーチン支配に至るまでの経緯など、庶民の日常から流行、政治経済まで話題は豊富で、今のロシアを知りたい人には役に立つだろう(アネクドートを理解するためにも、この種の知識は不可欠)。問題は、著者が読者を笑わせようと文中で連発するおやじギャグレベルのおふざけが、逆に、読んでいて思いきり白けてしまうことである。例えばプリマコフを「プリマ屋」と呼んでみせて、それで読者が面白がるものだろうか。
 こうしたおふざけのため全編を通じて文章に締まりがなく、非常に読みにくかった。本来のメインであるジョークも、何か説明的で冗長な上に「デヘヘ」「ウィップ」といった余計な言葉を入れるせいでジョークから品が失われ、結果としてちっとも笑えないものになってしまっている。無理に笑いを取りに行かず、まじめな部分と笑いの部分のメリハリをしっかりつけていれば、もっと読みごたえのある本になったと思うのだが…少々もったいない。
 参考までに、ジョークに関するジョーク、というか格言を一つ。「良いジョークは聴き手が笑って語り手が笑わない。だめなジョークは語り手が笑って聴き手が笑わない。」

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