気候変動とエネルギー問題 - CO2温暖化論争を超えて (中公新書) の感想

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タイトル気候変動とエネルギー問題 - CO2温暖化論争を超えて (中公新書)
発売日販売日未定
製作者深井 有
販売元中央公論新社
JANコード9784121021205
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » 地球科学・エコロジー » 環境問題

購入者の感想

これは衝撃的な本である。
われわれ日本人が、なかば科学的に裏打ちされた常識として受け入れてきた二酸化炭素排出による地球温暖化は、多くの疑問点が示される。
何より、IPCCによる捏造の疑惑が持ち上がっている。
加えて、巨額の排出権取引やこの理論を原子力の推進に使おうという政治的な動きに使われていた側面もあった。
二酸化炭素の排出を今のペースで進めていっても、海が吸収し植物も多くを吸収するために、一定の割合に達して平衡状態に達するともいう。
また世界的にも、すでに地球温暖化論は完全に主役の座から引きずりおろされており、地球温暖化法も相次いで否決されているという。

むしろ、地球へ降り注ぐ銀河中の超新星爆発で生じた放射線の量が太陽活動の周期による変動によって雲の発生が変化するために、温暖化と寒冷化の周期が引き起こされるという説が有力になっている。
この知見は、デンマークの気象学者スヴェンマークによって発見され、太陽活動と宇宙線との相関を示すデータも数多く見つかっているとされる。
さらには、億年単位の超長期の変動については銀河における太陽系の渦状腕との位置関係から導き出される宇宙線の量の変動によって説明できるという。

本書の後半ではこれからのエネルギー問題についても、詳しく解説している。ここでも、著者の主張は歯切れがよく明快である。
将来のエネルギーとして有力なのは、太陽光を一次エネルギーとして電気または水素を二次エネルギーとし、エネルギー貯蔵をして流通させるシステムと、バイオマスを発展させた植物エネルギーの有効利用であるとする。
核融合技術については、トカマク型は天文学的な予算を使う割に実用化のめどは立たず、むしろアメリカが点火一歩手前まで進めているレーザー型に注力すべきである。

われわれ日本人は、もしかしたら二酸化炭素による地球温暖化という天動説に騙されてきたのかもしれない。
われわれの「常識」を今一度検証する時である。

気候変動に関しても、多数の書籍が出版されていますが、厚い本は大変だと感じる人には向いています。
気候変動以外に、書名の通り、エネルギー問題の内、主として核融合の説明が詳しいです。
小さなリーフレットを2冊読む感じで読めるのが良いと思います。
気候変動、エネルギー問題も、問題を総ざらいするのではなくて、主題と説明のポイントを絞ってできる限り一般素人に分かり易く記述しているのが良いです。
読書の時間が取れない、集中力が続かない、多種多彩多量の新知識は吸収が困難であるという場合でも、何かを得たという「お得感」の得られる新書です。
薄い本ですが、二酸化炭素に関しては、多面から触れられています。 漠然とイメージのみを持っている人が多いでしょうから、この本の中に記載の二酸化炭素関係の知識を頭の中に詰め込むだけでも、1冊を読んだ価値にはなると思います。
核融合と核分裂とについて、プラスとマイナスの違い程度と思っている人は多いので、核融合について知識をリニューアルするだけでも、この本を読む価値はあると思います。
最近テレビの解説で、どなたかが、「太陽光発電で家庭、企業が売電するのは、他の国民に高い電気料負担を押しつけることである」との説明をされていましたが、この種のことにも簡単には触れられています。ただ、気候変動も、エネルギー問題もあまりに多種多様なことがあるので、主題を絞り、説明も絞る、薄くて安価な本を出すということが、多くの読者のためだと思います。
 
別件ですが、この本を読むと、科学と社会ということに考えがいってしまいます。

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