カラー版 アフガニスタンで考える―国際貢献と憲法九条 (岩波ブックレット) の感想

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恥ずかしながら毎年ユニセフにわずかながら寄付をしてきました。この本を読んで、先進国（白人）主導の国際貢献とは、自分たちの価値観の押しつけだったことがわかります。
中村先生は医者なので、日本で医者として過ごしていればそれなりの生活を送ることが出来るのではないでしょうか。そのような物を全てなげうち、命の安全さえも保証できない国で活動している姿には頭が下がります。
過去の日本にも台湾や朝鮮や中国で活躍されてきた先人たちがいらっしゃいますが、劣らぬ活動をされている方だと思います。
これからはペシャワール会に寄付をさせていただきます。

岩波ブックレットは一つのテーマを最良の人物を選定し、極めて明確に簡素に解説してくれる大変優れた企画のシリーズです。教科書のようなスタイルですが、その中身は大変なものです。この本は、昨年ＮＨＫ教育テレビでも報道されたアフガンで治水に尽力している中村医師の手ごたえある著作です。彼は医療貢献で現地の人に接している間に、水を引く治水を行うことこそ最も効果が高く、緊急を要する対策と判断し現地の信頼と尊敬を勝ち取り実行してきた人物です。そんな中村医師の政治や歴史の考え方、世界の見方が明確に示されます。コンパクトに圧縮されていますが、中身は貴重なテーマが凝縮されています。ただ頭で考え好き勝手な意見を言っている人が多いこの世の中で、実際に物事を成し遂げた人の貴重な意見に耳を傾けてください。