米国経済の基礎知識―超大国の実像とオバマ大統領の政策 の感想

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本書はジェトロが、オバマ大統領就任1周年を記念して発行した力作。

“100年に1度の景気後退”の最中に始まり、多くの試練に直面してきているオバマ政権を、金融・通商などの政策面から、また自動車・サービス業などの産業面から、縦横詳細に分析している。

オバマ政権のキーワードである「環境・医療保険・エネルギー」についてカバーされているのはもちろん、米国連邦議会から米国通商法にいたるまで、丁寧に説明されている。若き上院議員時代のオバマ氏のエピソードなど12のコラムも充実していて面白い。

オバマ政権の米国が一冊に凝縮され、たったの5章仕立てでコンパクトにまとまっているのが嬉しい。
ビジネス書だと構える必要はない。読み応えがあるのに、読みやすい。充実した内容は、海外調査に定評のあるジェトロが、ジェトロの北米ネットワークを駆使して収集した、信頼のおける情報源を元に執筆されているということで納得。

対米ビジネスのサイドブックとして、新人研修のテキストとして、大学の授業の参考書として多くの人に活用してもらいたい一冊。米国駐在や留学を控える人にも是非、読んでもらいたい。