人柱の話 の感想

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人はネガティブなものに惹かれがちです。
本書は人柱、殉死に絞り
日本はもとより、東洋、西洋の多々の国々での
残酷な話を集めたものです。

本書に限らずですが、南方熊楠の作品は、面白いけど読みにくい…
常用漢字ではないものが多用されているので、
現代人ではなかなかスムーズに読めません。
一つの文章が長くて、改行も少ない。
一ページを読み終える前に、時間がかかりすぎて
iPadがスリープしてしまうことが何度もありました。
(この本の青空文庫化は、ご苦労されたのではないかと推察します。
本当に頭が下がります。
私だったら絶対ムリだー)

それでも、グイグイ引き込まれて最後まで読んでしまう。
南方熊楠の魅力だと思います。
面白かった。
読んで良かった本でした。

残酷な話も好き
かつ、ちょっとくらい読みにくい本でも大丈夫！
という方にはお勧めです。

本来悲痛なる話だが、資料は縦横無尽、東に飛び、西に飛び、あるいは南に飛び、読めぬ漢字もあるが、そこは熊楠独特のユーモアある語り口にて、最後まで読ませる。人柱という風習の根底にはなにかしら人類共通ともいえる心理があることに思い至らせてくれる。0