アダム・スミス―『道徳感情論』と『国富論』の世界 (中公新書) の感想

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参照データ

タイトルアダム・スミス―『道徳感情論』と『国富論』の世界 (中公新書)
発売日販売日未定
製作者堂目 卓生
販売元中央公論新社
JANコード9784121019363
カテゴリジャンル別 » ビジネス・経済 » 経済学・経済事情 » 経済学

購入者の感想

なんか読んだことがあるような気がすると思ったら、これは以前、日経新聞の
「やさしい経済学」の欄で掲載されていたものの完全版のようなもののようで、
掲載されていた内容は覚えていませんでしたが、アダム・スミスが通常思われて
いるようなイメージとは本当は違う、ということを述べてあったような記憶は
ありました。

アダム・スミスといえば経済学の祖としてかなり有名であり、「見えざる手」
という言葉は教科書などで一度は目にしたことがあると思います。
主著は『国富論』で、私も読んだことはありませんが、経済において自由放任主義を
主張し、規制はなるべく少なくして、競争によって国を豊かにすることを目指すべきと
言ったとか言わないとか。

この本は、一般に思われているスミスのイメージが、実は単にスミスの主張の一部を
都合よく解釈したものにすぎないことを明らかにしながら、本来のスミスの主張を、
スミスのもう一つの著作である『道徳感情論』から読み解くといった内容のものです。

読んでみて感じるのは、スミスという人が単なる経済学者ではなく、間違いなく偉大な
思想家なのだということです。スミスの根本にあるのは、人間性への深い洞察であり、
人間の本当の幸福とは何であるのかを、社会の状況を踏まえながら突き詰め、
その上で経済のあり方を考えているということです。

スミスは、真の幸福とは心の平静である、といいます。
そして、経済を発展させるのは人間の弱さであり、虚栄心こそがより多くのものを
必要とし、競争により文明を進歩させるのだといいます。
これは、社会の繁栄をもたらす一方で、社会の混乱をも引き起こします。
スミスは、真の社会の繁栄のためには、フェアプレイの精神がなくてはならないとも
いいます。
つまり、自由な競争には”徳”が不可欠であるということです。

さらに『国富論』でスミスは、国民の幸福のために、真にあるべき経済を追求しています。

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