生物多様性のしくみを解く の感想
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参照データ
タイトル | 生物多様性のしくみを解く |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 宮下 直 |
販売元 | 工作舎 |
JANコード | 9784875024569 |
カテゴリ | ジャンル別 » 科学・テクノロジー » 地球科学・エコロジー » 環境問題 |
購入者の感想
工作舎のウェッブにアップされていた連載が本にまとまった。まとめて読んでみると著者の主張がはっきりと分る。社会的な状況からすると、「生物多様性」の重要さが主張されるようになったが、なぜ生物多様性が大事なのか、どうしたら生物多様性が守れるのかについて、説得力のある提言は無かった。「生態系のしくみ」については現在では小学校でも中学校でも高等学校の『生物基礎』でも繰り返し繰り返し学習している。しかし、なんだか実用性に乏しい記述ばかりである。生物多様性を守る対策や治療に関しては教科書という中立的な性格上、書けないのである。
そこで著者はその点に一歩も二歩も踏み込んで書いている。第1章「共通のルーツ」、第2章「生態系のしくみ」までは生物多様性のしくみを理解するための主に共通性の解説である。それらを基盤にして展開される第3章「問題の実態」と第4章「対策と治療」が本書の真骨頂である。それらは第5章「多様性の原理」にまとめられる。本書の題名は「生物多様性のしくみを解く」であるが、むしろ帯の「危機は回避できる」というキャッチコピーが本書の特徴にふさわしい。
専門的な図表やグラフはほとんどなく、写真中心だが大変に読みやすく理解しやすく書かれている。用語解説もきちんとしています。0
そこで著者はその点に一歩も二歩も踏み込んで書いている。第1章「共通のルーツ」、第2章「生態系のしくみ」までは生物多様性のしくみを理解するための主に共通性の解説である。それらを基盤にして展開される第3章「問題の実態」と第4章「対策と治療」が本書の真骨頂である。それらは第5章「多様性の原理」にまとめられる。本書の題名は「生物多様性のしくみを解く」であるが、むしろ帯の「危機は回避できる」というキャッチコピーが本書の特徴にふさわしい。
専門的な図表やグラフはほとんどなく、写真中心だが大変に読みやすく理解しやすく書かれている。用語解説もきちんとしています。0