A Grief Observed の感想
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参照データ
タイトル | A Grief Observed |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | C. S. Lewis |
販売元 | Blackstone Audiobooks |
JANコード | 9780786175864 |
カテゴリ | Audio CDs » Authors, A-Z » ( L ) » Lewis, C.S. |
購入者の感想
C.S.ルイスが最愛の妻に死に別れた後に自らの悲しみを整理するために書いたこの作品は、“The Problem Of Pain”のテーマにも通じる「神はなぜ人が苦しんでいるときに沈黙するのか」という問題と、「愛する者の喪失をどう乗り越えるのか」について4章に渡り語られている。このように自分の喪失の悲しみを見つめ、それを書きとめたルイスの勇気に感動する。できる限り多くの人に読んでもらいたい。実際に喪失の悲しみを経験した人にも、まだ自分の「最愛の誰か」を見つけていない人にも。この作品は、永遠の愛とは、ソウルメイトとはどんなものかを知るのにぴったりだから。ルイスは「必ずどちらか片方だけが残されるときがやってくるのだから、その状態をも愛の実践の場とするしかないのだ」ということを最終的に語っている。神に対して“Why?”と問いかけ、「あなたの妻は今は神のそばにいて幸せなのよ」という種類の単純な慰めは彼ははっきりと拒否する。(「生きているときだって、妻は神と共にいた」と彼は言う。)宗教は慰めではなく、義務なのだ。最終章は希望に満ちている。この世で一人残されながら愛を生き続け、神への信頼を堅くするルイスの姿に、自分もできる限り「気高く」人生を生きてみようと思わされる。