映画ハピネスチャージプリキュア!人形の国のバレリーナ Blu-ray 特装版 の感想

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参照データ

タイトル映画ハピネスチャージプリキュア!人形の国のバレリーナ Blu-ray 特装版
発売日2015-03-18
出演中島愛
販売元ポニーキャニオン
JANコード4535506400949
カテゴリDVD » ジャンル別 » キッズ・ファミリー » キッズアニメ・映画

購入者の感想

テレビシリーズのハピネスチャージプリキュアではサイアークもボスも改心(+浄化)させるだけですが、この映画では敵ボスのブラックファングを消滅させてしまいます。
キュアラブリーには
> ちょ、ちょっと待ってよ、つむぎちゃん。そのブラックファングって〇だめだよ。幻影帝国の〇なんでしょ?悪い〇だよ
というセリフがあります。彼女の口から「コイツは〇だ」と3回も言わせています。リズムがいいセリフですが、ラブリーはあのカッコいい場面で〇を殺したのです。

> あたし、バカだった。(中略)「助けたい」なんて言って……つむぎちゃんを傷つけた!
まずブラックファングの存在を報告するのが普通だが、ラブリーは「つむぎに嫌われたこと」しか頭にない。とにかく嫌われるのがイヤという、テレビシリーズのラブリーそのままですね。

つむぎは
> あたしのほうこそ、自分勝手で、ラブリーに、ひどいこと*言っちゃった*
と言うし、最後も
> いろいろ、ごめんなさい…
と言うが、「ひどいこと*しちゃった*」とは決して言いません。まったく反省していません。

>たったひとつでも、愛のあるかぎり
>わたしは、あたしたちは、しあわせをあきらめない!
これも、つむぎの愛と下僕のしあわせです。
>みんなの思い、あなたなんかに消させはしない!
そんなに下僕になりたいですか…異議なーし!

全編こんな感じなので、悪趣味な人はもういちど楽しめると思います。

プリキュアシリーズはスーパー戦隊と仮面ライダーのついでにたまに見るといった程度のモチベーションだったのですが、たまたま夏頃のハピネスチャージプリキュアを視聴し、ハイブロウな展開に感心しました(半面、メインターゲットの子供さんには今ひとつ受けなかったとも言いますが)
すっかり毎週の楽しみになってから台風の中観に行った本作ですが、まず高い作画クオリティに、次に脚本の出来の良さに、そして終盤の演出の素晴らしさに驚かされました。
中でも気に入った点は主人公・愛乃めぐみにリアルの厳しさを突き付ける展開です。「幸せハピネス!」「ラブだね!」といったフレーズにピンとこないという向きには、この作品をこそ視聴していただきたいです。自分のポリシーを否定されても、なんとかしてそれを実現しようと奮闘する彼女の成長が見られます。

プリキュアというフィクションの存在が、現実の視聴者にとってどういった支えになるのかという重いテーマに言及した作品です。

劇中でハピネスチャージの面々は、プリキュアの力ではどうにもならない問題に直面します。それはフィクションの存在であるプリキュアでは、現実に生きる私たちの問題は解決できないという壁です。しかし彼女らはそれでも懸命に、全身全霊をかけて問題に立ち向かっていきます。ぜひ、この作品を見て現実に生きる私たちの問題に対してプリキュアは、どういった存在でいてくれるのかを確認してみてください。

テーマは重いものですが、鑑賞後は自分も頑張ろうと前向きな気持になれる作品です。
一回目の鑑賞後は映像美と音楽、熱い演出で気持ちが高ぶると思います。
二回目、虚構の世界と現実の世界の対比の演出、制作側の意図、10周年の節目としてのプリキュアという存在の再確認など細かな部分に唸ります。
そしておそらくそれ以降は、現実を生きるための勇気を与えてくれる作品になっていくと思います。

難しいことを考えなくとも、笑えて、泣けて、熱くなれる素晴らしい作品です。ハピネスチャージプリキュアが好きな人には心からおすすめしたい作品です。

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