Rock & Roll Over の感想

244 人が閲覧しました

　ジーン・ヴォーカル曲より、ポール・ヴォーカル曲の方が好きな僕だが、このアルバムに限っては逆。ジーンの声がセクシーで堪らない！。

　人気があり華もある「Destroyer」、「Love Gun」の間に挟まれたアルバムの為、地味な印象を持たれがち・・・しかし、楽曲、サウンド共に最高傑作といっても良いほどの出来栄え。全盛期の魅力がつまってます！。この作品(’76年作)はジーン・ヴォーカル曲4、ポール・ヴォーカル曲4、クリス・ヴォーカル曲2、で構成されていて"Shout It Out Loud"のような2人でリード・ヴォーカルを分け合う曲は収録されておりません。

　代表曲は名ライヴ作品「ALIVE 2」収録のトラック1、3、4、9、10で間違いない。でも、僕的には"Calling Dr. Love""Ladies Room"といった ジーンの曲で彼自身のヴォーカル作品がお気に入り。トラック6、8も同様に彼の作品で凄くイイ！。クリス・ヴォーカルで有名な"Hard Luck Woman"はもちろん好いが、トラック5のクリス・ヴォーカルも素敵だ！。ヴォーカルを生かすだけの演奏力、秀逸なアレンジも忘れてはならない。本作品には特にグルーヴが備わっており、誰もが真似できない統一感がある。

　ちなみにエースはソングライター・クレジットがなく、貢献度が低いアルバムとなっている。

まったく個人的なことであるがこの「地獄のロックファイヤー」は自分で買った最初のＬＰレコードである。未だに最初に針を落とした瞬間にギターのアルペジオにあわせてポールスタンレーの囁くように唄うパートから展開して激しいロックになる瞬間の衝撃は言いようのないものであった。アルバムとしてはメンバーのいろんな側面が盛り込まれて、ピーターがうたうロッカバラード「ハードラックウーマン」やジーンの得意とするエロ歌詞の「レディスルーム」など名曲が揃う。