メタルギア ソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット (角川文庫) の感想

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参照データ

タイトルメタルギア ソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット (角川文庫)
発売日販売日未定
製作者伊藤 計劃
販売元角川書店(角川グループパブリッシング)
JANコード9784043943449
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » SF・ホラー・ファンタジー

購入者の感想

(2011.10 レビュー更改)

自身、メタルギアソリッドは1・2・3・4をプレイしています。
この作品を読んで思ったことは、見えることへの過信(=罠)です。

テレビなどでもそうですが、内容が編集者の思惑を受けて意図的に偏向/改ざんされていても、目でその映像を見てしまえば何も考えずにそれが真実だと思い込むのと同じです。「百聞は一見にしかず」と言うのは、考える事への放棄に繋がります。
しかし文章だったらそうはいきません。そこにあるにはただの文字列ですが、そこに「想像」という補完を得て「創造」していくのです。

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メタルギア4は、あまりに長い物語で、あまりに長い「実写なみの映像」ゆえ、(自身含め)前作までと違い考える事を放棄していたように思います。
(ムービーだけで9時間あるんでしたっけ?…1回目は見ても2回目以降は見ようとは思わないと思います)

また、他の作品と比べて主人公=スネーク自身になりきるのは難しいと思います。そこに確立された老兵の描写・声があり、想像が介入する余地はほとんどありません。また、多くのプレイヤーとの環境が違い過ぎます。
(ゲームって主人公に自己を投影することで面白さが広がるものだと私自身は思います。最近のゲームは面白くない!!)

上記2つの環境が、結果メタルギア4をただのムービーゲームにしてしまい、一度見ただけで分かったつもりになる人が多かったように思います。作者の込められた思いなんて伝わらなければ、どんな名作も駄作になり得てしまいます。

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本作は、伊藤計劃さんが主人公=スネークをずっと側から見てともに戦ってきた「オタコン」というキャラ視点で描かれています。多くの人が至ることが出来なかった(と思われる)境地で、物語を裏側から照らしてくれています。
立体も、写真のように、一方向からしか「固定して」見ればただの平面です。視点を増やせば本来の立体をより正確に把握(=再現)することが出来ます。本作はメタルギア4を表面からしか見れなかった人を物語の本質へ導いてくれる本です。

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