モーム短篇選〈上〉 (岩波文庫) の感想

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参照データ

タイトルモーム短篇選〈上〉 (岩波文庫)
発売日販売日未定
製作者モーム
販売元岩波書店
JANコード9784003725023
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 英米文学

購入者の感想

最近の岩波文庫は、昔々に出版したものを重版するのではなく、外国小説は新訳で、日本の小説は版を変えたりして出しなおしているけど、モームもその対象みたいでこの短篇選以外も出ていて、これらがまたかなり面白い。
この短篇選は、訳者が「誰にでも楽しめるもの」という基準で選んだ18篇が収録されていて、上巻には以下のものが収録されている。
【エドワード・バーナードの転落】『月と六ペンス』にも通じる短篇
【手紙】これも南洋が舞台。ミステリーでもいける作品
【環境の力】環境が違ったら、違った人生を歩んでいたののではないか、と思われる二人の話
【九月姫】モーム曰く「自分の愛する人の幸福を自分の幸福より優先させるのは、誰にとっても難しい」
【ジェーン】異色な人物への興味と社交界への批判
【十二人目の妻】結婚詐欺師のお話
いずれもモームの人間不可知論、「人間は相互に矛盾する要素をたっぷり持つ複雑な存在であり、首尾一貫した人などいないのだ」ということをよくあらわしている作品群である。

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