月下の恋 [Blu-ray] の感想

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日本では今となっては伝説のホラー小説となってしまった感のある、傑作「霧」「鼠」「聖槍」のジェームス・ハーバート原作の映画化。
なかなか雰囲気のある英国風怪談ものとして、オーソドックスながら、現代的な特撮も駆使しながらヤン・デ・ボンの「ホーティング」のようなやり過ぎもなく秀作になっていると思います。
・・・が、映画のラストで明かされる、ミエミエなオチとは別に・・・原作にはなぜ、アッシュが怪異のターゲットにされたのか、後味の悪い厭なダメ出しがあり、このダメ出しに戦慄した自分としては、そこをカットしてしまった映画版は物足りない感じがします。
こてこての幽霊屋敷もので、オチがミエミエなのも悪意のこもった亡霊たちのジョークだったという真のオチに映画製作者は気づかなかったのでしょうか？
原作の邦訳は講談社文庫版の「悪夢」と映画化に合わせて出版された学習研究社版ＨＣの「月下の恋」２種類あり、どちらも絶版ですが映画を見た人はぜひこちらも読んで厭な気分に浸ってください。

公開時のタイトルは「ホーンテッド」でしたね。当時さほど評価の高かった作品ではありませんでしたが、今考えるととてもしっかりした作りのゴシック・ホラーです。

あのヌードシーンは本人なのかボディダブルか…。いずれにしてもベッキンセール嬢の透明感あふれる美しさをHDニューマスターで拝めるのであれば、予約するしかないでしょう！