「育ち」をふりかえる――「生きてていい」、そう思える日はきっとくる (岩波ジュニア新書) の感想

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参照データ

タイトル「育ち」をふりかえる――「生きてていい」、そう思える日はきっとくる (岩波ジュニア新書)
発売日販売日未定
製作者渡井 さゆり
販売元岩波書店
JANコード9784005007868
カテゴリ »  » ジャンル別 » ノンフィクション

購入者の感想

とても不思議な一冊。難しい福祉や心理学や精神医学の内容は一切なく、著者のこれまでの人生が淡々と綴られています。それでいて、これほど元気をもらえるというか、自分の生き方を肯定してみようとするきっかけを与えてもらえました。この読後感を伝えるよい表現がなかなかできないのですが・・・

機能不全家族等についての書物はたくさんありますが、これまで読んだ中では、群を抜いて、読んでよかったと思います。

著者と同じような境遇を経験した方や福祉を志す方だけでなく、うつや神経症他の多方面のこころの健康に関心のある方、あるいは当事者の方にお薦めしたい一冊です。

岩波ジュニア新書として出されたことも、とてもよかったのではないか、と思います。著者と出版社に感謝しております。

献本いただいて、一気に読みました。

筆者のさゆさんとの出会いは、10年前。
MIXIで私のNPO活動を知り連絡をくれた彼女は、10歳も年下とは思えない、とてもしっかりした大学生でした。
当事者の立場からの発言は、とても説得力がありました。

その後、間もなくしてさゆさんは「当事者活動」を始めました。
文中にも出てくる、当事者による当事者のための居場所「日向ぼっこ」です。

当事者(被虐待者、施設退所者)であることを隠さない、実名での活動。
当事者の立場からの、はっきりわかりやすい主張。
さらに美人。

さゆさんは、あっという間に社会の注目を浴びました。
頻繁にメディアにも取り上げられました。

まばゆいばかりの活躍を、妬ましく思ったこともありました。
プライベートでも結婚をして、子どもを産み、順風満帆に見えました。

…が、2年程前、突然活動から引退してしまいました。

勝手に「良きライバル」と意識していたさゆさんの引退は、とてもとても寂しかったです。
私だけではありません。
さゆさんが児童養護の活動を辞めてしまって、残念に思っている人たちは、とても多いでしょう。
児童養護の問題におおきな風穴をあけた立役者、希望の星でしたから。

でも、この本を読んで、私自身も気持ちの整理がつきました。

さゆさんのこと、全然わかっていませんでした。
本当にたいへんな人生を歩いてきたこと、いまでもいろんな葛藤していること。

この本を書いてくれたことに、心から感謝します。本当にありがとう。

この本は、さゆさんが自分の生い立ちを丁寧に振り返っている本です。
子どもの時の記憶、親からされたこと、置かれていた環境、施設退所の生活、周りの大人や友達との人間関係…。
その時々の複雑な感情を、とても丁寧に表現しています。

児童養護施設の子どもたちを支援したいと思っている大人たちは、必読です。

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