中1数学をひとつひとつわかりやすく。―新学習指導要領対応 の感想

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見開き２ページで１つの内容を学習するシステムで、左ページには取り扱う内容に対応した例題が載っています。
（解説を読みながら穴埋めをする仕組み。ここで解法のポイントを学びます）
一方右ページには、練習問題が数題掲載されています。
本書は１ページ当たりの情報量が少ないので、そこまで負担に感じずに取り組めると思います。

本書のまえがきに「数学は暗記科目と考えて」という一節があるように、理解する為ではなく、解法のポイントを身に付ける為の本だと思います。
中学レベルの数学は反復練習をすれば解ける問題が多いですので

「中１全範囲について一通り手を付けよう・短時間で復習したい」
「基礎的な問題が解けるようになって自信を付けよう」

という目的で取り組むのでしたら、良い本だと思います。
（練習問題の解答解説はこの類の本にしては詳しく書かれている方です）
但し、解法のポイントに関する説明が簡素ですので、一度学習したことがある人でないと中々取り掛かれないと思います。
（例えば、中３になって受験対策として中１の内容を簡単に復習したい場合には良いと思います）
一方、未習範囲を先取りする教材としてはやや厳しいです。
（同じく学研から出版されている「やさしい中学数学」など、解説の詳しい参考書の方が良いと思います）

本書の問題点としては

・「勉強する内容の要点」がページ右上に小さくしか書かれていない
（これを「コンパクトにまとまっている」と捉えられる人は、この点がメリットになるでしょう）
・問題数が明らかに少なく、ポイントを身に付けるには不足かもしれない

という点が挙げられます。
特に中学生が本書を使う場合、適切なアドバイスを得られる環境を用意した方がベターだと思います。
（詳しい解説を得たり、必要に応じて練習問題を足してくれる人がいるとベストでしょう）
一方、高校生・社会人の方が復習用として取り組むのでしたら、問題ないと思います。