「集団主義」という錯覚―日本人論の思い違いとその由来 の感想
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参照データ
タイトル | 「集団主義」という錯覚―日本人論の思い違いとその由来 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 高野 陽太郎 |
販売元 | 新曜社 |
JANコード | 9784788511156 |
カテゴリ | ジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会学概論 |
購入者の感想
一般的ともいえる、「日本人=集団主義」「アメリカ人=個人主義」という認識に対して、それは錯覚であるとし、日本人もアメリカ人も、時には集団主義的にもなるし、別の時には個人主義的にもなるということを、豊富な事例、実験にもとづいて主張している本です。もちろん、この本が全面的に正しいとまで断言することはできませんが、主張は概ね首肯できる、説得力のあるものだと思います。
特に興味深かったのは、日本人の集団主義的行動の極北ともいうべき、戦時下の実態の紹介です。
・1942年の「翼賛選挙」において、非翼賛系の候補者が85名当選している(203頁)。
・軍需工場でも無断欠勤があり、ひどいところでは、出勤率が65%のところもあった(つまり欠勤率35%)(204頁)。
・戦時中、しかも末期の1944年でも全く争議の件数は減少していなかった(204頁)。
戦時下といっても、ゴリゴリの集団主義ではない面もあったということです。
特に興味深かったのは、日本人の集団主義的行動の極北ともいうべき、戦時下の実態の紹介です。
・1942年の「翼賛選挙」において、非翼賛系の候補者が85名当選している(203頁)。
・軍需工場でも無断欠勤があり、ひどいところでは、出勤率が65%のところもあった(つまり欠勤率35%)(204頁)。
・戦時中、しかも末期の1944年でも全く争議の件数は減少していなかった(204頁)。
戦時下といっても、ゴリゴリの集団主義ではない面もあったということです。