うみねこのなく頃にPortable 2 の感想

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原作最後までプレイ済み。最終考察本まで買って謎をじっくり吟味したほどこの作品にはどっぷりハマった。
いわゆる推理小説のお約束を沢山破り、それゆえに批判も多い作品。批判する人たちの気持ちもわかるため、それは仕方ないと思う。ただそれでも一つのエンターテイメント作品としてはなかなかに素晴らしい出来だと私は思った。

ただ……正直な話、コンシューマー化は完全に失敗だったと思う。特にこの携帯ゲーム化は。

売り上げも悲惨なことになってしまったが、8つあるエピソードを2つずつに分解して発売。容量の関係上仕方ないのだろうが、初見の人には2つ読んだだけではゲームの全体像が全く見えないだろうし、出題編を最後まで読まずに挫折する人も出てくると思う。というか、他のレビューを見る限り実際に出ている。

うみねこはひぐらし同様、エピソード４までが出題編。一つだけでは解けない謎も4つ合わせると解けるようになっている仕組み。特に今作はエピソード3に犯人の正体を探る重要なヒント、エピソード4にはエピソード1、2のトリックを絞り込むための重要なヒントがふんだんに盛り込まれており、前半2つだけ謎はまず解けない。

まあ気になったのなら続きを買えばいいだけの話かもしれないが…1を買って続きを買う気をなくす気持ちは大いにわかる。原作プレイ済みでさえその内容を批判する人も多いのに、コンシューマー化でさらにアンチを増やしてしまった感は否めない。

2枚組でエピソード4まで一気にプレイできるならよかったのだろうけど、同人ゲームで買うならいざ知らず、家庭用ゲーム機で「謎を明かすのは次作で」という手法はやってはいけないと思った。これはDS版のひぐらしにも言えることだが。

キャラの濃さ、練りこまれたストーリーは本当に素晴らしいだけに勿体ない。そして未だにエピソード5以降がPSPで発売される気配がないのがさらに…。