戦略「脳」を鍛える の感想

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タイトル戦略「脳」を鍛える
発売日販売日未定
製作者御立 尚資
販売元東洋経済新報社
JANコード9784492554951
カテゴリ » ジャンル別 » ビジネス・経済 » オペレーションズ

購入者の感想

著者はこの本で、「戦略の構築とユニークな視座」を獲得する方法を説明しています。

内容構成は、(1)定義づけ、(2)各要素の説明となっています。

(1)定義づけでは、
戦略=定石+インサイト
   =定石+(スピード+レンズ)
と紹介しています。

(2)各要素の説明では、
上記3要素を、定義づけ、事例を交えて、詳しく説明しています。
例えば、定石のぺージでは、以下のような具合である。

定石として、最初に行動した主体が絶対的有利なポジションを獲得する、「ファースト・ムーバー・アドバンテージ」がある。
事例には、他の競合にさきがけて、伊藤園がコンビニにペットボトルウォーマーを設置し、自社製品を優先して配列できるようにした、という例を挙げている。

このような構成で本書は進んでいく。

最後に、私が有用だと感じたのは、以下の3点。
・定石をストックする必要性
戦略論を学んだ経験がないため、各事例を抽象化した定石をパターンとして蓄積し、
企業事例を見たときに、「これは〇〇定石だ。」などと、引き出しを増やすこと。

・ものごとを二重人格的に考える
右脳(直観)主導で作った仮説は、他人には理解されづらい「イメージ」にとどまっている。
そこで、自分で作った仮説を異なる立場で批判的に検討し、理論を高める。
例として、「今はデフレだからモノが売れない」とマクロ的に考える一方で、マクドナルドに行って「どのくらい売れているか」とミクロ的に考えること、が挙げられていた。

・理論だけでなく、経験や事例ストックをふやすこと

■もっと勉強したくなりました。
自分やチームの持っている力を「効率よく」「効果的」に活用できるノウハウがまとめられています。
ただし、この本を読んだところで「今ある能力」がベースになるので、いきなりスゴイ戦略がでてくるはずがないのは著者が指摘するところ。
基本をしっかり学ぶ意義を強く感じました。マーケティングや戦略論を「勉強しなければ」と動機付けになります。
■戦略作りの追体験
具体的な状況(ケース)に基づいて、自分ならどうするかを具体的に考えるシミュレーションを行えます。「えーそうかな」ということもありますが、何もない状況からどうやって「戦略」を生み出すかがイメージできます。
■勉強だけでも×
とはいえ、子供のような何にも縛られない素直な発想に大切さと難しさも指摘。勉強した上で、あえてそれを捨て去り「ゼロベース」で考える必要も本書のテーマです。

企業の戦略立案というと、誰もが知りたいけど、(一部の頭の良い人を除いて)誰もが良く理解できない内容ですよね。

本書は、BCGの日本代表を務めるコンサルタントにより、そのような内容について非常に読み易く書かれた良書です。

本書には、例えば下記のような事例や練習問題が多く出てきます。

・何故、トヨタは保険や金融事業にまで手を出すのか

・何故、ホンダは新興市場国に二輪車事業を展開するのか

・近くに大型のショッピングセンターができてピンチを迎える田舎のパン屋をどう救うか

これらや他の多くの事例について、とても具体的に解説がされており、納得感を得ながら良いテンポで読み進めて行くことができます。

また、「バリューチェーン」や「市場の進化論」といった、良く耳にするもののいまいち頭に定着しない、但し戦略の立案には当たり前に使用すべき用語。

「拡散」「フォーカス」「ヒネリ」といった、戦略の立案に必要な物事の見方。

これらが、事例や練習問題の解説にきちんと織り交ぜられており、知識として知っているだけにならないよう配慮がなされています。

本書の内容を十分に理解したところで、当然仕事に即役立つわけではないと思います。

ただ、社会人5年目の自分が今後の仕事のやり方を模索し、ビジネスキャリアについて考える上で、本書の内容を学べたことはとても大きいことだと思います。

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