作品としてのプログラム の感想

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タイトル作品としてのプログラム
発売日販売日未定
製作者黒川 利明
販売元岩波書店
JANコード9784000054034
カテゴリジャンル別 » コンピュータ・IT » コンピュータサイエンス » 情報学・情報科学

購入者の感想

 1986〜1987年にかけて雑誌『科学』(岩波書店)に連載されていた記事「プログラムとは何か」を1冊にまとめた本。単行本化にあたり一般読者を想定して手直しされ、付録の2章が追加されている。

 コンピュータ、プログラム、プログラミング、プログラミング言語について、思いつくままにトピックを選び著者の考えを記したエッセイ風の読み物。プログラミングという作業が如何に人間的な行為かについて述べた第1章「作品としてのプログラム」に始まり、「プログラミングに必要な力は文の構成力と言葉を選ぶ感覚」といった視点から日本語的な骨格をもったプログラミング言語の可能性について考えてみたり、プログラミングを「問題解決」と捉えた上でそのモデル化について考察してみたり、様々なプログラミング言語の背後にある計算モデルについて述べてみたり…と、雑多な内容。執筆当時に流行であった「オブジェクト指向プログラミング」「論理型プログラミング」「人工知能」に関するトピックも比較的多く取り上げられている。その他のトピックとしては、文芸的プログラミング、計算可能性と計算量、プログラムのライフサイクル、等々。

 図書館で見かけタイトルが気になり手にとってみた。『作品としてのプログラム』というタイトルは、本書全体のテーマとはややズレているように思うが、著者の思索は深く含蓄に富んでおり、この本に手を伸ばしてみて良かったと思う。

 執筆された時代が時代だけに「第五世代コンピュータ」「論理型(述語型)プログラミング言語」「人工知能」等の話題が多く興味深い。ノイマン型コンピュータである限り20数年前のコンピュータも現在のものも動作原理は変わっておらず、コンピュータやプログラミングに興味のある読者なら、この本が書かれた頃に生まれた若い読者でも面白く読めると思う。

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