あずみ(1)【期間限定 無料お試し版】 あずみ【期間限定 無料お試し版】 (ビッグコミックス) の感想

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タイトルあずみ(1)【期間限定 無料お試し版】 あずみ【期間限定 無料お試し版】 (ビッグコミックス)
発売日2014-12-24
製作者小山ゆう
販売元小学館
JANコード登録されていません
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック

購入者の感想

取りあえず22巻まで読み終えた。「がんばれ元気」「おーい!竜馬」と並んで氏の代表作となるばかりか、必ず何度も何度も再刊されて古典的な漫画になることは間違いないだろうと思う。これは1人の天才少女テロリストの物語なのだが、普通のテロリストと違い彼女には政治思想は皆無・真っ白である。そればかりか、最初は大の親友でさえ自分の力を証明するために殺すことにブレーキが効かなかった。そしてやがて、武士の死、歴史的人物の死、ヤクザや農民や改革者達の死に関わって行き、その意味を少女につまり読者である我々に問いかけている。いや彼女が好むと好まざるに関わらず、彼女は彼らの生を絶ち切っていくのである。天才テロリストがその天才性ゆえに必然的に時代や人生と関わっていくという主題は、さいとうたかお「ゴルゴ13」で行われてきた。しかしゴルゴは現代に生きている。変転して行く現代があまりにもめまぐるしく先行きが見えないために、ゴルゴに「成長」は在りえない。ニヒルに殺していくだけである。それだけに一層、現代のひずみや弱さが我々に迫ってくるのである。しかしあずみは既に終わった時代に生きていて、やがて徳川三百年の時代が始まるところに生きている。武士の忠義がどのような運命をたどったのか我々はすでに知っている。だから我々はじっくりと彼らの死 の内面まで入って行けるだろうし、その反対側の「生」とりわけあずみの成長を含めた「生」を見届けることが可能だろう。まだこの物語は終わりを迎えていないはずである。そこにあずみの「生」があるのか「死」があるのか、心に残る最後になるだろう事は目に見えている。
小山ゆうは最初から主人公に天才を持ってきた。直角、元気、竜馬、然り。しかし彼の物語が感動的なのは、その天才に破れるライバルや脇役たちがどれも魅力的だからである。今回一見非人間的な人間が主人公になってもちゃんとぐいぐい読ませるのは、彼女に殺される人達がいずれも生きいきしていて魅力的だからに他ならない。

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