筒井康隆コレクションI 48億の妄想 の感想

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参照データ

タイトル筒井康隆コレクションI 48億の妄想
発売日販売日未定
製作者筒井康隆
販売元出版芸術社
JANコード9784882934738
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 全集・選書 » 個人全集

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購入者の感想

筒井康隆コレクション本巻の目玉はなんと言っても、「SF教室」だろう!中学最初の夏休みに図書館で見つけてから、幾度となく借り出して読み耽った。特に印象深かったのは、海外と日本の名作SFの紹介。「発狂した宇宙」「火星人ゴーホーム」「火星年代記」「アンドロメダ病原体」・・・。SFシリーズ(銀背)から文庫(青背)への移行期とも重なり、毎月のように刊行される名作SF群。新刊情報紙「これから出る本」に首っ引きになった。しかし時を追って、手に入らないタイトルが出始めた。同じタイトルの短編集でも収録作品が割愛されていたり、変わっていたり…。あと、銀背と青背で翻訳者が違ったり!SF全集に収録のイワン・エフレーモフ「アンドロメダ星雲」。眉村卓「虹は消えた」、平井和正「虎はめざめる」。今も古書店を廻って探しているが…探しながら死ぬだろう。全部読めばどこに出しても恥ずかしくないSFファンとのことでしたが恐らく一生成れません。

1960年に「お助け」で商業デビューして以来、すでに50年以上の長きに渡り執筆活動を続けている筒井康隆氏。
これだけ長くなると手に入りにくい作品も増えてきているが、その中の代表的な長・短編をまとめたコレクション
の刊行が開始された。

まずは1965年発表の「48億の妄想」。TVカメラを介して著名人はもちろん一般人までが「演技」を要求されている
社会が舞台。
続いて1964年発表の「幻想の未来」。人類滅亡後の異形の世界をこれでもか・というグロテスクな筆致で描写。
個人的に初めて読んだ作品である。
この作品には生頼範義氏が発表したイラストストーリーがあったとの事で、それも収録されている。
3つ目は1971年の「SF教室」。豊田有恒・伊藤典夫両氏との合作で青少年向けにSFの世界をひも解いた一冊。
最後に、「お助け」などが掲載された「NULL」から筒井氏本人の創作・執筆ページが1〜3号まで復刻されている。
最後には編者による解題。特に月報のようなものはついていない。

評者は1980年代に編まれた「筒井康隆全集」(新潮社)は読破したものの、以後は落穂拾いのようにつまみ読みする
程度で、1993年の断筆宣言以後はほとんど読んでいない。
あまりよい読者(いわゆるツツイスト)ではないが、逆に、代表作を読み返せる/新たに目にするよい機会だと思っている。

出版社のHPでは発表されていないようなので、書誌データ、というか刊行予定について。
全7巻、隔月刊予定。
I(本書)
II:「霊長類 南へ」「脱走と追跡のサンバ」
III:「欠陥大百科」他2冊予定
IV:「おれの血は他人の血」他2冊予定
V:「フェミニズム殺人事件」他1冊予定
VI:「美藝公」他数編予定
VII:「朝のガスパール」「イリヤ・ムウロメツ」
おそらくいずれも600p前後になるものと思われ、紙質も良いので厚い。
一冊7cm近くあるので、揃える方はスペースを空けておくのが望まれる。
評者は、そうするつもりである。

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