アシモフの科学エッセイ〈12〉真空の海に帆をあげて (ハヤカワ文庫NF) の感想

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膨大な科学知識に裏打ちされた正確で心躍るＳＦ小説を物した
アイザック・アシモフが書いた科学エッセイである。

アメリカン航空の機内誌に連載した７２編のエッセイを集めた。

「夢」についての考察。
「心理学者たちは、目の目で起こったことでさえ、その記憶はあやふやであることを
　ありとあらゆる実験で証明して見せてくれているが、その一方で精神分析医たちは
　クライエントの見た夢のものがたりを正確な記憶に基づいており、
　さも何らかの根拠あるもののように聞く」

　今回はアメリカの航空会社の機内誌に掲載された未来予測の科学エッセイ７２編が収録されている。博士のエッセイはとりとめのないエピソードから始まり読者の気持ちをつかんでから本編に話を持っていくのが常であるが、今回は１編が短い関係上すぐに主題から入っていく手法をとっている。内容は短くそして予測であるためいつものような快刀乱麻を断つ様にはいかず、中には助走で終わっている様な感じのものもある。しかしながら短い故に読みやすいともいえるのでちょっとした暇つぶしにおすすめである。珠玉の科学エッセイシリーズ第１２弾！