チャイナ・ギャップ の感想

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タイトルチャイナ・ギャップ
発売日2013-07-02
製作者遠藤 誉
販売元朝日新聞出版
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カテゴリ歴史・地理 » 世界史 » アジア史 » 韓国・朝鮮史

購入者の感想

 蒋介石は迷っていた。支援は不十分。真の敵は共産党。いっそ南京汪兆銘のように日本になびき対日講和を結ぼうか、と。日本嫌いのルーズベルトは、一九四三年十一月、蒋をカイロに呼び米英中三大国の一つに祭り上げる。褒美をやるからと日本降伏まで踏みとどまらせた。何と米中密談でルーズベルトは沖縄を領有して良いと誘う。蒋は日本の恨みを買うと嫌がり断った。かくて沖縄領有の機会を失う。後に蒋は後悔し密談内容の秘匿を厳命。これは何を意味するか。中国には尖閣諸島領有権を主張する根拠がないのだ。本書著者は一通のメールを受け取った。中国の友人からだ。女史は中国公式サイト、米国務省公文書館で確認。本書を書きあげた。掘り起こしたカイロ密談を日中米三ヶ国とも直視してほしい。こう著者は切望する。
 政権は銃口から生まれる。毛沢東の暴力革命精神だ。建国後も同じ。より激しく暴力を振るうとより革命度が高い。尊敬された。その精神は反日教育で育った若者たちにも染みついている。二〇一二年九月のデモで凶暴に荒れ狂う姿の原点だ。毛沢東をどう位置づけるか。中国共産党は議論を避けた。そして改革開放を推進。金儲け肯定路線は毛思想と相入れない。デモで暴れたのは毛沢東万歳派である。神格化された毛が共産党現体制に迫る。実はここに中国共産党と社会の危うさがある。ガス抜き、ヤラセという分析は安直だ。日本車を運転していた中国人男性に重傷を負わせ逮捕された蔡洋(さいよう)についてネットで書き込みがあった。これは現代の阿Qではないのか。魯迅が書いた阿Qは…ああいう形で社会に対する恨みを晴らそうとする…もしこの時代に魯迅がいたら…とっくの間に封殺されていただろう、と。
 著者の分析は続く。ソ連崩壊後の一九九二年、中国は領海法を定めて尖閣諸島を自国領と明記した。一九九五年、江沢民は反日へと大きく舵を切った。だが日本はどちらにも毅然と抗議しなかった。最悪の関係を作った原因の一つだ。中国にも注文がある。日本を軍国主義と非難するなら尖閣諸島における威嚇活動をやめよ。日本の強硬路線の正当性と必然性を日本人に認識させてしまう、と。

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