インクルーシブデザイン: 社会の課題を解決する参加型デザイン の感想

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インクルーシブデザインが本当にビジネスとして効果的かどうかについては本書から実感は出来なかった。しかし、そのプロセスをおって生み出されたものが良いものであることは疑う余地はない。そして、日本における高齢者の比率が急速に高まっていることも間違いない事実である。インクルーシブデザインが日本の特効薬になるのか、注意深く観察し、自らもインクルーシブの考え方を取り入れていきたいと思う。

４人の編著の方がそれぞれの視点でインクルーシブデザインへの取り組みを事例を交えて述べておられるのは理解しやすい。そしてその中に共通した思想や考え方があることが分かり、これまで漠然とイメージしていたインクルーシブデザインへの理解が深まる。そして、他の各分野でのインクルーシブデザインの取り組みの紹介は、人々が生活する様々な社会や環境において、有効なプロセスであることに気づかされる。これまでユニバーサルデザインに関する書籍は多く出版されているが、インクルーシブデザインについては待ちに待ったまとまった書籍であると思う。そして、ユニバーサルデザインとの違いや共通点もクリアになった気がする。