夢から覚めたあの子とはきっと上手く喋れない (モーニング KC) の感想
224 人が閲覧しました
参照データ
タイトル | 夢から覚めたあの子とはきっと上手く喋れない (モーニング KC) |
発売日 | 2014-05-23 |
製作者 | 宮崎 夏次系 |
販売元 | 講談社 |
JANコード | 9784063883381 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック |
購入者の感想
軽妙でディープな物語。アナーキーな発想。鋭い感性に支配された作品世界。
なのに「ヘン」であることに胡座をかかない真摯さ。毎度のことながら素敵な仕事ぶりです。
今回は全体のトーンとして、現実に寄り添うような話が多く
釈然としない割り切れなさや息苦しい寂しさがあり、いつも以上に感情移入します。
現代人が抱え込む切実な想いを消し飛ばすくらいポップで弾けるようなカタルシス。
でも決して「なかったこと」にしない、誰もが持ってる悪意や淀んだ感情。
ドラマティックな嘘と、萎えてしまう本当。
そのどちらも肯定する優しさと説得力にグッときました。
ただその反面、さみしさや痛みなどの共感要素が多くなったことで
「私たちはなんにも悪くないよね?」みたいな、被害者意識が強まった感もあります。
ここまで作品と私情に距離感がないと、悲劇と喜劇がボーダレスだからこそ許容される
奇天烈で優しい世界観が失われかねない。
大きなお世話だけど、今後の作品がどうなっていくか少し不安になったのも事実です。
なのに「ヘン」であることに胡座をかかない真摯さ。毎度のことながら素敵な仕事ぶりです。
今回は全体のトーンとして、現実に寄り添うような話が多く
釈然としない割り切れなさや息苦しい寂しさがあり、いつも以上に感情移入します。
現代人が抱え込む切実な想いを消し飛ばすくらいポップで弾けるようなカタルシス。
でも決して「なかったこと」にしない、誰もが持ってる悪意や淀んだ感情。
ドラマティックな嘘と、萎えてしまう本当。
そのどちらも肯定する優しさと説得力にグッときました。
ただその反面、さみしさや痛みなどの共感要素が多くなったことで
「私たちはなんにも悪くないよね?」みたいな、被害者意識が強まった感もあります。
ここまで作品と私情に距離感がないと、悲劇と喜劇がボーダレスだからこそ許容される
奇天烈で優しい世界観が失われかねない。
大きなお世話だけど、今後の作品がどうなっていくか少し不安になったのも事実です。