成長から成熟へ さよなら経済大国 (集英社新書) の感想

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　１９３３年生まれで先日亡くなったコラムニストの天野祐吉さんのご著作。「サンデーモーニング」（『貧困大国アメリカ』の堤未果さんへのインタヴューを放映したりと頑張っておられる印象の報道番組）で紹介されていて書名に惹かれて読みたくなり、発売日を待ちかねての購入となりました。

目次は
プロローグ　世界は歪んでいる
第一章　計画的廃品化のうらおもて
第二章　差異化のいきつく果てに
第三章　生活大国ってどこですか
エピローグ　新しい時代への旅
あとがき

となっています。肩ひじ張らない語り口調の非常に読みやすい文体で、主としてご自身深く関わってこられた広告業界の目線から、生活に関わる卑近な例を引いて日本のこれからを語るという本になっています。テレビや新聞広告、デパート広告などのキャッチコピーから時代の要請や価値観の変遷をたどるというのは、こういう本でも読まないと立てない目線からの時代批評で、新鮮でした。