ピック病の症状と治療 ―コウノメソッドで理解する前頭側頭葉変性症 の感想

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参照データ

タイトルピック病の症状と治療 ―コウノメソッドで理解する前頭側頭葉変性症
発売日販売日未定
製作者河野 和彦
販売元フジメディカル出版
JANコード9784862700469
カテゴリ » ジャンル別 » 医学・薬学・看護学・歯科学 » 老年医学

購入者の感想

 他のコウノメソッドの本に比べて値段が高いので躊躇していましたが、読んで納得しました。情報の量も内容も大満足です。今やピック病を知らずして認知症を語れません。将来必ずピックになる症状の方もいます!是非、ピック病を知っていただきたいと思います。そして怖れなくてもいいということも! 素人にも分かりやすいシンプルな形・・・ピックセットはすごいです! 家庭天秤法の威力が分かります。
 レビーの方のピック化も視野に入れて、おススメしたい一冊です。

アルツハイマっぽくない、レビーっぽくもない、血管性でもないとすれば、FTLDを疑ってみるという視点を持つのはどうでしょう(勿論、混合型もあります)。 認知症は、「遂行機能と社会適応能力の障害」(「血管性認知症」ワールドプランニング刊)とする目黒謙一先生(東北大学)の指摘に最も合致するのがFTLDではなかろうかと思っています。
実際、医療現場ではなく介護現場に居て、FTLDの人が未治療であったり、アルツハイマ型認知症と診断され不適切な処方がされている事例に遭遇する度に、「遂行機能と社会適応能力の障害」という言葉を思い知らされるのです。 はっきり言って、こういう不運なケースに遭遇してしまった人ほど迷惑なことはないのです(同時に、認知症医療への失望と怒りも覚えます)。 とにかく介護で手がかかり、ストレスとなるのです。 それは、アルツハイマ型認知症の徘徊やレビー小体型認知症の幻覚妄想の比ではありません。

「ピック病」は1996年にマンチェスターグループにより、FTLD(前頭側頭葉変性症)分類に組み入れられたのですが、河野先生の言う「ピックっぽい感じ」を掴み適切な処方がされると、どれだけありがたいことかと実感するのです。
 認知症治療は歴史が浅いという時代背景から仕方ないと言わざるを得ない一面もありますが、CBD(大脳皮質基底核変性症)やPSP(進行性核上性麻痺)を統合失調症と診断された人を実際に看る(「診る」ではない)度に心が痛むのです。 これらについても、この本に記載があります(p.129、p.135)。

 それでは、前頭側頭葉変性症の症状の代名詞でもあるピック病、「ピックっぽいね」という感覚をどうやって掴むのか。 目の前にいる患者さん(私の場合、施設の利用者)が教えてくれます。 実際、私の場合CT画像を観るでもなく、家族から問診するでもなく、目の前に居る人が教えてくれたのです。 そして、その裏付けとなったのが本書なのです。 冒頭に述べたことに相当することは、「ATDとFTLDの相違」(p.93) 「FTLD診断の道筋」(p.143)に記載があります。

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