高荷義之: 鋼の超絶技巧画報 (らんぷの本) の感想

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高荷義之という空前絶後のイラストレーター
その画業を網羅し分かりやすく整理してある点はさすが学術者が編んだものである。
しかしながら、絵の迫力を楽しむことは出来ない。余りにも本が小さすぎるのである。
先の高荷義之―プラモデル・パッケージの世界平野 克己氏 著でさえ、小さいと批判があるくらいなのに。(それでもこの本の2倍の面積だが。)

ページの発色は良く、プラモの箱絵の印刷よりもはるかに鮮やかであり、その点は原画の雰囲気を感じることが出来る。それだけに本当に残念だ。

編者には、箱絵に衝撃を受けて、何とか小遣いためて、両手で捧げ持つようにして買ってゆく少年の気持ちは分からなかったのか。見開き！でぶったぎられたタイガーIやゼロ戦に悲憤の念を禁じ得ない。

残念です。

【追記】
届いた本を見て、余りのショックで口汚く書いてしまい済みません・・・
ガイドブックとしてはとても良く、画集としては残念、という感想です。
ファンなら、しっかりした画集があれば、たとい一万円しても昼ご飯代をためて買います。
お願いですから、あれだけのものを展示したのですから、弥生美術館さま中途半端な"目録"ではなくもう一度"画集"を作ってください。
名刺大の絵ばっかりでは、「原画から放たれる圧倒的な存在感と重厚感、そして鋼の質感までもを描き出す独特の色調と筆のタッチをどうぞご堪能」出来ません。
主婦と生活社のムックや、酣燈社のカレンダー（本書の巻末資料に記載の"2014年用"は2004年の間違いでは？）の様な、大判で堪能できる機会をお願いします！