世界はすでに破綻しているのか? の感想

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タイトル世界はすでに破綻しているのか?
発売日販売日未定
製作者高城 剛
販売元集英社
JANコード9784087860504
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 国際政治情勢

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購入者の感想

テレビの芸能報道でのちゃらちゃらしたイメージが先行して先入観として軽薄で好きではなかったが、テーマ設定が興味深く読んでみた。取り上げている地域が多岐に渡るところが長所でもあるが、掘り下げが浅いという短所にもなっている。

日本の国家運営について膨大な借金と何よりも収支が全然合っていないことから持続可能性という観点からは0点であるというのが私の評価であるが、本書においては持続可能性=sustainabilityという観点をしっかりと提示し、日本の”破綻”の日もある日突然やってくることが十分に暗示されている。備えあれば憂いなしであり、”国家が面倒を見てくれる”というのは実験が始まって100年の歴史があるかないかという幻想に過ぎない。騒がずとも覚醒しておくに越したことはないと思った次第。

参考になった箇所を以下に記す
→今までの暮らし向きを瞬時に切り替えた人々は、大きな時代の渦に巻き込まれることなく、粛々と生活を続けることができている
 常に自分を見失わず、自分なりの「異変」を感じたら、誰に何と言われようが、即座に変わり身すること
 大きな社会変化が差し迫った時代の中で、生き延びる秘訣はそれに尽きる

→ある日、収入がなくなったとしても、最低限の生活を続けていける基盤があるかどうかが重要である
 庭を耕し、野菜が収穫できるような暮らしをしていれば、どうにか食ってはいける

→「政府や地域に多額の借金があること自体が持続可能とはいえない」
 これからの時代は、環境だけでなく経済も人々の生活も、持続可能であることが求められている
 今、世界は「王様は裸だ」と誰かが言ってくれるのを待っているのかもしれないが、その声は絶対安全地帯にいる者の圧力によって、長い間、表に出ることはない

→これからの時代、すべての人間が”建設的共存”をしていくことがカギ
 そうでなければいずれまた無理がくる

→「サスティナブル(持続可能)であることが大切」
 大きなサスティナブル

著者が世界中を飛び回り、数年に及ぶ取材や自身で見られた事実。
この値段でその実情を数時間で垣間見れる事に感謝。

生きていくために必要な「お金」
それは人間に流れる血液のように大事。
でも、自分を含めた多くの日本人、いや世界の人々もキチンと理解
できてないその仕組み(量・質・効能)

その為に、どれだけ多くの人がその「お金」に人生を翻弄され、日々を送っているのか。

「お金」と「人間の際限ない欲望」だけではなく、
今の日本に渦巻く社会的問題の原因を深く考え理解するために、
この本は定期的に見る類いの本だと思います。

所々の章では、「これって日本の現状と同じやん?ブヒー」と
感じながら読んでいましたが、特に P147 での博士号を持ったキプロス人が語った言葉は衝撃でした。

「キプロスを破綻させてみて、預金没収すると、いったいどうなるのか? 
トロイカ(EU, 欧州中央銀行、IMF の三機関の事)は実際に実験してみてるんだよ。
キプロスの人々は島国で他国に動きづらいし、おとなしいからね。国が本当にお金に困れば、
税金を重くしながら、最後に没収すればいいのさ。きっと次はもう少し大きな国で、
同じ様なことが起きるだろうな。中略」

そして最後にこう付け加えました。

「でも、フクシマよりマシさ。ここは気候もよく、生きて行くには十分な環境がまだあるから」

常日頃、著者が発信している言葉が、どうやって出てくるのかが理解できてきました。
もし、今、不安でその状態をうまく明文化できないと感じている方には必読です。

物事の本質や事実を知りたかったら、実際に経験した人・自分の目で見た人のアウトプットに耳を
傾ければよいと思います。

最後に、こんな方が国のリーダだったらと、そんな思いで読み終えました。

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