レッドブルはなぜ世界で52億本も売れるのか の感想

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参照データ

タイトルレッドブルはなぜ世界で52億本も売れるのか
発売日販売日未定
製作者ヴォルフガング・ヒュアヴェーガー
販売元日経BP社
JANコード9784822249847
カテゴリジャンル別 » ビジネス・経済 » マーケティング・セールス » マーケティング・セールス 全般

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購入者の感想

書店で平積みされている本は、たいていハズレはないのですが、この本はひどいです。今年読んだビジネス書の中で「最低」と言っていいでしょう。

レッドブルの成功の秘密は、最初の方には少しは書かれていますが、後半はF1やサッカーのチームが、何年にいくらで買収されたかという数字が延々と書かれているだけです。全体の4分の3がそんな調子で、ビジネス書というよりは、単なるレッドブルの社史でしかありせん。

ビジネス的な考察や、ノウハウへの普遍化もない。単なる事実の羅列。この著者は文章が猛烈に下手だし、要約ということもできないらしい。

本人は、創業者ディートリッヒ・マテシッツの人物に迫ったつもりのようですが、その人物像は最後まで読んでも全く描き出されておらず、評伝、人物伝としても大失敗。

著者が、マテシッツ本人と会った時、マテシッツが著者に対して嫌悪感を爆発させたエピソードが書かれていますが、こんな内容のない本を書かかれれば、誰だって怒るでしょう。マテシッツ氏かどんな人間なのか、この著者自身が全くわかっていないことを自ら証明しているようなものです。

「レッドブル」の熱狂的なファンで、レッドブルがどのような経緯で誕生したか、その辺のバックストーリーを知りたいという「レッドブル」オタクにとっては非常に意味のある本なのでしょうが、レッドブル社の成功の秘密知りたいビジネスマンにとっては、ほとんど学びのない一冊といえます。

読み終えると奮い立つ。これは「読むレッドブル」だ。

レッドブルはいまや165カ国で展開され年間52億本を売り上げる規格外の飲料ブランドだ。そのマーケティング・ブランディング戦略をマネしたい人間は飲料メーカーに限らず多いことだろう。はたまたレッドブルは「クラブに通うリア充」や「意識高い系大学生」層にたまたまウケて大ヒットしたと勘違いしている読了前の私のような人間も多いかもしれない。

本書は、驚きをもって両者の思い違いを正してくれる。レッドブルは魔法のような手口を用いたわけではないし、幸運に恵まれたわけでもない。その戦略と道程について詳細に記述された「6章 すべてはマーケティングだ」「7章 スポーツの一部になる」を読めば、レッドブルの成功は魔法と幸運ではなく熟考と努力によるものだと理解できるだろう。欲を言えば、レッドブルのマーケティングについてさらに詳しく知りたかったくらいだ。

しかしそれだけマーケティングに力を入れても、成功の背景には数多くの失敗と試行錯誤があったようだ。本書は、レッドルースターという見たこともない失敗商品やナスカーレースからの撤退など、パッとしなかった事例の紹介に「本当に必要か?」と思うほど多くのページを割いている。ただ、それを乗り越え今のレッドブルが存在しているという事実を念頭に置いて読むと、「多少の失敗であきらめてられないな」という気にさせられる。

レッドブルの売れ行きがかんばしくない頃から年に60億本売り上げる未来を疑わず、揺るがぬ哲学を持ち、綿密なマーケティングを繰り返し、失敗にめげず、効果的な戦略を着々と実行した男。創業者ディートリッヒ・マテシッツはインタビューに対し、レッドブルは「与えられた宿題をきちんとやった」のだと答えている。

眠れる雄牛を覚醒させ、リスクへの挑戦に駆り立てる。本書は、読者に翼を授けてくれる「読むレッドブル」なのだ。

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