AKG プロフェッショナルモニター・ワイドレンジイヤフォン IP2 【国内正規品】 の感想

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「Amazonが販売」という表示のものを購入。届いた品物にはヒビノの保証書がついていましたので確かなものだと思います。

とても小さいですが、耳に良くなじみ装着感は良好です。COWON J3との組み合わせでは、レンジはかなり広く、細やかなところまで良く再生されます。しかしモニター的なフラットな音とは少し異なり、高域に小さなピークがある音です。また、AKGにしてはやや乾いた音だと感じました。しかし、外付けのヘッドフォンアンプを通して聴くと、低音が豊かになり、中高音も色つやが出て、いかにもAKGらしい響きの良い、音楽性に優れた音になりました。ヘッドフォンアンプの有無でこれほど音質が変わるイヤフォンは初めてです。

ヘッドフォンアンプを通して聴くと、音楽のニュアンスが良く伝わり、音質がどうのこうのというのではない、音楽の美しさ、雰囲気がよくわかります。バレンボイム指揮のモーツァルト ピアノ協奏曲K466第二楽章の甘く、そして悲しみをたたえたピアノの響きなど、息をのむばかりです。また、エマ・カークビーの歌うパーセルは、その歌声の美しさもさることながら、リュートの繊細な響きがなんともいえません。音質を求めるのならもっと優れたものがありますが、音楽性を求めるのならとても良い選択だと思います。

なお、L,Rの表示が小さく、区別がつきにくいですが、AKGのロゴマークがあるのがR、IP2の文字が入っているのがLです。それにしても見にくい。

AKG（アー・カー・ゲー または エー・ケー・ジー）は1947年にオーストリア、ウィーンで設立され、音響機器の設計と製造を行っているメーカーです。1993年以降は Harman International Company の傘下に入り、日本における輸入販売元として、ハーマン・インターナショナルと(株) ヒビノが取り扱っています。ヒビノのカタログを取り寄せましたが、唯一カナル型イヤホンではこれしか、掲載されていません。
イヤホンは国産を含めて、２０本くらい持っていますが、数万のイヤホンより、このダイナミック型のほうが、音楽を楽しめます。
【音場】広いです。しかし、メリハリがあります。
【低音】楽器の音を忠実に、誇張せずに再現します。
【中音】特に女性ボーカルは艶やかに再現します。クラシックからR&B、ジャズ、ポップスすべてOKです。
【高音】決して、隠れずに、きちんと高音の粒がでています。
【音像】国産（ソニーの最高機種でも無理）では全く再現できないと考えます。その意味では、全体的にバランスのとれた、メリハリのあるイヤホンの名機です。
３０時間ほどのエージングが必要です。耳へのフィット感も優れています。