ゴースト・ミュージシャン ソウル黄金時代、アメリカ南部の真実 の感想
参照データ
タイトル | ゴースト・ミュージシャン ソウル黄金時代、アメリカ南部の真実 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 鈴木啓志 |
販売元 | DU BOOKS |
JANコード | 9784925064866 |
カテゴリ | ジャンル別 » エンターテイメント » 音楽 » 海外のロック・ポップス |
購入者の感想
実はこのミュージシャンが実はこの録音に参加していたという内容はとても面白いのです。
しかし、関係者の証言や資料などで論拠があるものと著者の推測で書かれているものが混ざっていて、読んでいて違和感を感じました。どちらも「実はこうだったのだ!」と断定口調で書かれていて、注意深く読まないと混乱します。他の人の著書やライナーノーツを間違っている!とい批判しながら、自分は想像でこのセッションではこうだったと書くのは、良くないですね。
それでも、新事実としていろいろなことを書かれていることは素晴らしく、読む価値はあると思います。そこで止めておいて、余計な想像の蛇足を付けないでいただきたかった。
しかし、関係者の証言や資料などで論拠があるものと著者の推測で書かれているものが混ざっていて、読んでいて違和感を感じました。どちらも「実はこうだったのだ!」と断定口調で書かれていて、注意深く読まないと混乱します。他の人の著書やライナーノーツを間違っている!とい批判しながら、自分は想像でこのセッションではこうだったと書くのは、良くないですね。
それでも、新事実としていろいろなことを書かれていることは素晴らしく、読む価値はあると思います。そこで止めておいて、余計な想像の蛇足を付けないでいただきたかった。
1980年ごろに知り合ったソウル・レコードのコレクターYさんはローラ・リーやウィリー・ハイタワーのシングル盤をかけては「フリーマン・ブラウン!」と絶叫しのけぞっていた。同時期のフェイム録音にはロジャー・ホーキンスをドラマーとする組がバックを付けるものとフリーマン・ブラウンがドラマーの組とがあり、明らかに、後者の方がドラマティックでダイナミックなサウンドなのだと力説していた。
もう30年以上前から日本のソウル・ファンたちの間ではフリーマン・ブラウンを中心とするフェイム・ギャングが南部ソウル音楽の中心にいるということが周知されていたわけだ。
ところが1986年に米国人研究家ピーター・ギュラルニックが書き、2005年に邦訳が出た「スウィート・ソウル・ミュージック」でも、20911年に英国のACEが編集した3枚組CD"
The Fame Studios Story"でも、ロジャー・ホーキンスやジミー・ジョンンソンなど白人ミュージシャンばかりが脚光を浴び、白人黒人混成のフェイム・ギャングの活躍があまりに無視されるか過小評価されており、さらにそのかわいそうな評価が欧米では定着しつつあることへの怒りが鈴木さんのこの著作の原点となっている。
ナッシュヴィルのブルース・シーンを支えてきたジョニー・ジョーンズ・バンドが、ソウル誕生の時代とともにインペリアル・セヴンとしてスタジオやロードで活躍し、ホス・アレンによってTV番組"The!!!!Beat"のスタジオ・バンド「ビートボーイズ」として名を挙げ、マスル・ショールズでリック・ホールに重用されるようになる流れは、そのまま南部ソウル音楽の発展の歴史でありエキサイティングだ。本書は、鈴木さんならではのデータと考察と愛情に満ちた書物であり、久々に真摯に音楽と向き合う喜びを味わわせてもらった。
もう30年以上前から日本のソウル・ファンたちの間ではフリーマン・ブラウンを中心とするフェイム・ギャングが南部ソウル音楽の中心にいるということが周知されていたわけだ。
ところが1986年に米国人研究家ピーター・ギュラルニックが書き、2005年に邦訳が出た「スウィート・ソウル・ミュージック」でも、20911年に英国のACEが編集した3枚組CD"
The Fame Studios Story"でも、ロジャー・ホーキンスやジミー・ジョンンソンなど白人ミュージシャンばかりが脚光を浴び、白人黒人混成のフェイム・ギャングの活躍があまりに無視されるか過小評価されており、さらにそのかわいそうな評価が欧米では定着しつつあることへの怒りが鈴木さんのこの著作の原点となっている。
ナッシュヴィルのブルース・シーンを支えてきたジョニー・ジョーンズ・バンドが、ソウル誕生の時代とともにインペリアル・セヴンとしてスタジオやロードで活躍し、ホス・アレンによってTV番組"The!!!!Beat"のスタジオ・バンド「ビートボーイズ」として名を挙げ、マスル・ショールズでリック・ホールに重用されるようになる流れは、そのまま南部ソウル音楽の発展の歴史でありエキサイティングだ。本書は、鈴木さんならではのデータと考察と愛情に満ちた書物であり、久々に真摯に音楽と向き合う喜びを味わわせてもらった。