ネットで儲ける王様のカラクリ ~物語でわかるこれからのWebマーケティング の感想

自分はホームページ制作が仕事で8年目です。無料制作サイトがでてきた今、制作という仕事に疑問を持ち始めていました。
そんな折、ITアドバイザーとしての仕事も兼ねるようになり、こちらの本を拝読しました。
5年前の本なので、どうかな？と思いながら購入しましたが、一読して良かったです。お客様側からの視点と、制作する大企業からの視点。気づかされることも多く、大変参考になりました。

まず自分でＨＰを作った。
絶対売れると思ったが自己満足で誰も来ない、知らない店のままだった。

次に、検索して小さなホームページ制作会社（個人）を調べて相談した。

ＨＰの制作を依頼して、●十万支払った。全然、売れなかった。
彼は集客の方法なんて知らなかった。
ただ私と気が合い、きれいなＨＰを作ってくれるだけだった。

最後のチャンスと別の会社のセミナーに参加した。

成功率80％だとコンサルは胸を張った。●十万払った。
ＨＰもセミナーと提携している会社に再度依頼し●十万払った。
相変わらず売れなかった。
売るためにはあと●十万必要だろう。
失敗した20％の中に入り、そこを離脱。

コンサルからはあなたの努力が足らない、真剣さが足らないと言われた。

その合間、合間に竹内さんの本を数冊読んで、ようやく分かった。
自分の実力と無知に。

今ようやく、自分の身の丈に合ったサイトで少しづつだけど物が売れ始めた。
これまで以上に、この本のモデルになったらしい会社から営業の電話がかかる。

この本の通りの内容で。

多分マニュアルがあり、それを電話口で読み上げているのだろう。
いろんな意味で、今のネット業界の現状をを表している本です。

本書に出てくる平木氏のように、
私も大企業で営業の仕事従事した経験があるので、
価値のない商品をお客さんに買わせるという、、、
まぁ、そういう疑問と感じる営業活動について
共感覚えるのは確か。

しかしながら、本書の内容そのものは
あくまでもそういう読み物としての“物語”であって、
ＷＥＢマーケティングについての“手法”というか
“ノウハウ”についてほとんど書かれていません。

なので、ただの暇つぶし程度の読み物でした。
内容は薄っぺらいです。

この内容の薄っぺらさなら、Amazonキンドルで
【350円＋消費税】で売るにはちょうどいい内容の本かなと。

最近増えてますよね、表紙をマンガ風にして売上伸ばそうとする本。「もしドラ」が売れたのでマンガ表紙効果にあやかろうと様々な本が出されています。こんな流行りを追った本はたいてい面白くないです。　

前置きはここまでにして・・

この本は棚に収まってました。背表紙だけ見えてる状態。面陳ではなかった。手にとり表紙を見てがっかりして元に戻そうか考えましたが、その日の気分で中身を少し読んでみることにしました。すると意外にわかりやすくてページが進んで行きます。

内容はとてもわかりやすかったです。ホームページを作ったことない人でもわかるような内容です。一番面白いのはWebマーケティングにおける今の現状を痛烈に批判している点。しかもずばり的確に指摘しています。

この本のまわりには「売上を100倍にするホームページの作り方」、「Facebookを使って売上を伸ばす」みたいな本がたくさんならんでいる中、この本はもうホームページを作れば売れる時代ではない事、Facebookなどの新しいものに簡単に飛びつかない事など真逆の事をわかりやすく説明しています。そしてそのことは全てが正しいと思います。英語公用語化の事も書かれています。全体的におそらく「なんとか天」の事ですね。

ホームページ作成やWebマーケティングに悩んでいる素人の方は先にこの本を読んでから考えることをお勧めします。めんどくさい事を他人にやらせてもいい結果がでるはずありません。わからなくてもめんどくさくても重要な事は自分でしましょう。

最後に本の内容と似たような事を前にテレビで見たことがあります(TV発信の情報ですいません)。それはどこか地方の農家のお父さんが少しでも収入の足しになればという事で、iphoneカバーのネット販売を始めたという内容。どこからどうみてもネットに疎そうでスマホも持ってなさそうなお父さん。間に「●天」が入って売れる写真の撮り方や文章の書き方など〜講座をたくさん受講していました。