高校生が感動した物理の授業 (PHP新書) の感想

※サンプル画像 クリックで拡大します

物理の授業をどのように展開したかを知りたくて買ったのに、物理の参考書と変わらない。。。
残念です。

物理の教科書は、１，２や基礎などに分かれていて読むのがたいへん。
教科書によっては、２段組みになっていたりして、もっとたいへん。

その点、本書は読みやすい。
歴史的経緯をおさえていて、数式も適度にあり、
なにしろ流れを追いやすい。

単元ごとの印象はあるのだが、さて相互の連関となると、なかなかつかみにくい。
その点、本書くらいのボリュームなら、速く読める。
そのスピードが、意外に重要な気がする今日この頃である。

本書は微積分が頻繁に出てきますので、苦手な人には難しく感じられるかもしれません。

こういった類の本は数式をできるだけ使わないものが多いのですが、本書には数式がたくさん出てきます。(力学79個 熱力学36個 波動学57個 電磁気学85個 原子物理学32個)

とても分かり易い図と解説が、数式を理解するための助けになっています。

個人的には、単振動の投影図と波のグラフ・式の解説が分かり易いと思いました。

また、当たり前のこととして暗記していた「光の反射の法則」の図を使ったみごとな証明には、感動しました。

本書が難しいと思われる方は、カラー版『忘れてしまった高校の物理を復習する本』(中経出版)を併用されると、よろしいかと思います。