教育思想史 (有斐閣アルマ) の感想
参照データ
タイトル | 教育思想史 (有斐閣アルマ) |
発売日 | 販売日未定 |
販売元 | 有斐閣 |
JANコード | 9784641123847 |
カテゴリ | ジャンル別 » 人文・思想 » 教育学 » 一般 |
購入者の感想
教育思想について学ぼうと思い,時代を網羅したガイドブックである本書(後ろの文献案内は詳しく,気に行った思想家の本を読みたくなるさいに大変参考になる。)を手に取ったが,ここで紹介されている思想家たちのほとんどが同時に哲学史の登場人物であることに驚く。古今の哲学者たちは,真面目に教育について考えていることを知ると,改めて教育は,学者や教師たちのものではないことに気付かされる。プラトンからハーバーマスまでのそれぞれユニークな教育思想を読むと,しかし,最近の教育論は,「ゆとり教育」等を代表する左翼的なものから,無邪気な「愛国」を解く右翼的なものに分類されるものしかないように見える。これでは,教育論は,右が左かどちらか選択するという狭い論議になってしまう。
教育とは何か,ということを考えてみるのであれば,ぜひこのような教育思想家たちを網羅した本を読み,自分の頭で教育を考える必要がある。これからは,自分の頭で考えた教育論でなければ,人からの受け売りにすぎないありふれた教育論を声高に語るという恥ずかしい結果になってしまうだろう。それでは,いじめという人間の危機的問題について挑むことはできない。
教育とは何か,ということを考えてみるのであれば,ぜひこのような教育思想家たちを網羅した本を読み,自分の頭で教育を考える必要がある。これからは,自分の頭で考えた教育論でなければ,人からの受け売りにすぎないありふれた教育論を声高に語るという恥ずかしい結果になってしまうだろう。それでは,いじめという人間の危機的問題について挑むことはできない。