長岡鉄男のオリジナルスピーカー設計術 図面集編II Special Edition の感想

　入手困難になった旧「こんなスピーカー見たことない」の図面集２〜４巻の
「ユニットデータ」・「全リスト」を[基礎知識編]に移動し、旧図面集3冊分＋
stereo誌連載「未完成モデルをつくる」のモデルを整理して2冊にまとめた
２冊目になる（ブックシェルフ型，フロアー型が中心）。
　　　　　　　　　　　　　　　
　［図面集編１］と同様、内容にミスのあるモデルの掲載が結構ある。
（私の［図面集編１］レビューを参照お願いします。）
長岡先生のつけた型番で整理しているが、事情を良く知らないサラリーマン編集者が
整理したらしく、ブックシェルフ型（BS-XXX)，フローアー型(F-XXX）の用途別に
ダブルバスレフ型（DB-XXX)の動作原理のモデルが有ることを知らないで分類している。
まえがき・注脚などで注意するような記述をする配慮がほしい。
[図面集編１・２]連続でモデル掲載順番が型式アルファベット順になっていない
ところが書籍作成の難しいところと思った。

　[図面集編]こそ、全てのモデルに掲載誌がない以上、索引として利用するために、
「長岡鉄男オリジナルスピーカー全リスト」が詳細を確認するために必要なのに、
スペシャルエディション[基礎知識編]にしか掲載していないのは、編集方針を勘違い
しているとしか思えない（３冊に分割せず1冊＠４，０００円の方が私はうれしい）。
このことだけでも、長岡先生の読者を意識した本作りがあったことを実感した。

[図面集編１］同様に、旧「こんな・・・」を所有していない方、あるいは、昔の資料を
読み物として楽しむ・参考にする方、「未完成モデル」のモデルを資料にしたい方には
お勧めだが、実際にそのまま作成する場合は、慎重に検討してください。