なぜ「牛乳」は体に悪いのか ―医学界の権威が明かす、牛乳の健康被害 (プレミア健康選書) の感想

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タイトルなぜ「牛乳」は体に悪いのか ―医学界の権威が明かす、牛乳の健康被害 (プレミア健康選書)
発売日販売日未定
製作者フランク・オスキー
販売元東洋経済新報社
JANコード9784492059258
カテゴリジャンル別 » 暮らし・健康・子育て » 家庭医学・健康 » 健康法

購入者の感想

本書に書かれてあることが本当なのか、私は医師ですのでPubMedを使って中立の立場で世界中の医学論文の中から牛乳に関する研究結果を調べてみました。

フィンランド人は1日1,300mlも飲用しているので、脂肪とカルシウムの摂取過剰による動脈硬化性疾患、前立腺癌などが増加するのは当然であり、その1/10しか飲用していない国民においては牛乳を飲んでいる人ほど健康になり、長生きになっていたというデータがでるのは当然です。

アレルギー体質の人には牛乳が悪さすることもありますし、GI値が高いため食後の血糖が急に上昇するタイプの糖尿病の人にはよくないでしょう。しかし、それら以外の人々には健康を増進するのは間違いがないようです。

インドでは牛乳を飲んでいる小児の方が病気にならないというデータが最近発表されていました。日本では70歳時に牛乳を一定量飲んでいる人は飲んでいない人と比べて80歳での身長の減少量が1cm少ないというデータもありました。2004年、米国ハーバード大などのグループが行った53万人を対象とした研究で1日当たり200ccのコップ約2杯半の牛乳を飲むと、大腸がんの危険が12%減少することが明らかになっていました。思春期までの牛乳の摂取量が高齢時の骨折率と関連しているというデータもありました。このように、牛乳が健康を増進している研究結果は沢山ありました。確かに牛乳が特定の人に悪影響を与える場合もありましたが、私には著者が牛乳の不都合なところだけを取り上げて、医師としてなぜこのような著書を出したのか不思議に思えました。

科学的でない意見でお恥ずかしい限りですが、数千年の酪農の歴史の中で、牛乳がそんなに体に悪いのであれば、自ら酪農の生産物で食いつないできた村は、そうでない村と比較して村民がバタバタと病気になり死亡し、その原因が牛乳だと特定するのはそんなに困難なことではないはずですから、数千年の間に牛乳という飲み物は自然淘汰されたはずです。コカコーラなどは発売からたった数十年で、その飲用により牛乳の飲用の機会が減り児童の骨折を増やしてしまったと判明しています。数千年もの間、人類に飲み続けられてきた牛乳を、著者がなぜそんなに体に悪いと主張するのか不可解です。

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